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鎌田ジャパンだ!代表初ボランチが導く「久保&三笘共存」の超攻撃布陣 カナダ戦で手応え

[ 2022年11月19日 04:30 ]

国際親善試合   日本1―2カナダ ( 2022年11月17日    ドバイ )

17日のカナダ戦で存在感を見せた鎌田(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 20日(日本時間21日未明)に開幕するW杯カタール大会に臨む日本代表は17日、ドバイでカナダと対戦して1―2で敗れた。本番前最後の試合でMF鎌田大地(26=Eフランクフルト)が代表で初めてボランチ(守備的MF)に入り、チームを活性化。存在感を示して“鎌田ジャパン”を印象づけるとともに、MF久保建英(21=レアル・ソシエダード)とMF三笘薫(25=ブライトン)が共存する“超攻撃布陣”の可能性も広がってきた。

 W杯開幕直前になって、日本代表の新たな王様は鎌田であることが、明確になってきた。カナダ戦は後半21分から出場。これまでの代表では1トップやトップ下で起用されてきた男は、代表で初めてボランチに入った。現在、所属するEフランクフルトでは主戦場としている、チームの心臓部分だ。

 「自分が狙ってボールを奪いにいくときはボールを取れたし、攻撃でもミスなくプレーできた。今、ドイツでやっていることを代表に還元できたと思う」

 短時間の出場でも、主役の座に座った。ビルドアップだけでなく、守備面での貢献度も高く、圧倒的なパフォーマンスを披露。後半アディショナルタイムには、自陣でのCKのこぼれ球を拾った相手に激しく寄せてボールを奪取。走り出した堂安にボールを供給し、カウンターにつなげた。

 不動のボランチとして君臨してきた遠藤と守田が負傷の影響でドバイには同行せず。2人の不在時の戦い方が大きなテーマの一つだった。そんな中で鎌田が示した新たな可能性。鎌田に代わってトップ下に入った南野は「攻撃にスーッと上がっていくタイミングが凄くいいし、(鎌田)大地の長所をどうやって出せるかは、上(決勝トーナメント以降)に行くための一つの鍵になる」と手応えを口にした。

 鎌田のボランチ起用は“超攻撃布陣”の可能性につながる。例えば0―1でリードされた、絶対に得点が欲しい場面。鎌田を中盤で一列下げ、左サイドの久保をトップ下に配置すれば、爆発力のある三笘を左サイドに加えることができる。右サイドの伊東と合わせた攻撃陣は、世界を驚かすことができる爆発力を秘めている。

 18年の森保ジャパン発足当初は、堂安、南野に加え中島翔哉(現トルコ1部アンタルヤスポル)の“新BIG3”がチームの顔だった。それから4年。前線から中盤の底まであらゆる場所で輝きを放つ鎌田が、まだ見たことのない景色へと日本をけん引する。

 《ゴールの嗅覚覚醒 直近8戦5得点&1アシスト》昨季21~22年シーズンは所属するEフランクフルトで公式戦46試合に出場し、攻撃的MFとして出場した40試合で9得点4アシストと活躍。欧州リーグ制覇に大きく貢献するなど、チームに欠かせない存在だった。ただ、今季は同じポジションを得意とするドイツ代表MFゲッツェが加入した。起用法が注目される中、ボランチとして覚醒。「僕は6番(ボランチ)でプレーするのも好きだし、全然ストレスもない」と話していた通り、10月以降の活躍は顕著で15日のレーバークーゼン戦からは公式戦8試合で5得点1アシストを記録している。

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2022年11月19日のニュース