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福岡GK山ノ井がFWで出場「チームのために走ることで精いっぱい」神戸に先勝で4強入り前進

[ 2022年8月4日 06:00 ]

ルヴァン杯・準々決勝第1戦   福岡2―1神戸 ( 2022年8月3日    ノエスタ )

<神戸・福岡>後半終了間際にフィールドプレーヤーとして出場したGK山ノ井(左)(撮影・後藤 正志)
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 準々決勝第1戦があり、福岡は敵地で神戸に2―1で勝利した。前半44分、ジョン・マリ(29)のシュートで先制し、後半13分にルキアン(30)が追加点を奪った。新型コロナ感染で控え4人中、GKが2人という状況で、後半アディショナルタイムには山ノ井拓己(23)が、J1チームのGKとしては史上初めてフィールドプレーヤーで出場した。

 コロナ禍の緊急事態を助っ人が救った。福岡は前日に選手、スタッフ9人が新型コロナウイルス陽性判定を受けた。ベンチ入りはGK2人、フィールドプレーヤー2人の厳しい陣容で臨んだアウェー戦で、まずは今夏加入したFWジョン・マリが個人技で先制点を決めた。

 前半44分、ファンマからのパスを受けるとペナルティーエリア中央手前から豪快に決めた。「スペースがあったのでしっかり蹴った。自分のキャリアの中でもベストゴールの一つ」。後半13分にはファンマからのパスを相手DFをブロックしながら、ルキアンに送りゴールをアシスト。「チーム全員ハートでプレーした。忘れられない試合になった」と目尻を下げた。

 後半48分にはGK山ノ井が城後に代わりFWでフィールドプレーヤーとして投入された。過去J3で2例あるが、J1チームではリーグ戦、ルヴァン杯を通じ初の事例。「前日に選手が2人帰ったので可能性は伝えられていた」と覚悟はできていた。「チームのために走ることで精いっぱいだった。乳酸がたまって目の前がくらくらした」。終了間際の失点を「悔しい」と話したが、それでも稼働可能な選手が力を尽くした結果に「チーム全員の勝利」と胸を張った。

 ただ、人数がそろわない中での開催に「開催するべきだったのかJリーグのガイドラインに疑問がある」と口にする選手も多かったが、アウェーゴール2発でクラブ初のベスト4進出に大きく前進したのは間違いない。(村田 有子)

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2022年8月4日のニュース