×

【追球 SOCCER】森保監督 恩師“オフト式”踏襲 横浜ユニットで発揮「インテンシティー」

[ 2022年7月21日 04:30 ]

E―1選手権   日本6ー0香港 ( 2022年7月19日    カシマ )

7月19日の香港戦でプレーする水沼
Photo By スポニチ

 東アジアE―1選手権に出場している男子の日本代表は20日、千葉市内でリカバリートレーニングなどを行った。19日の初戦は香港代表に6―0で快勝した。初招集の選手や代表経験の少ない選手が多く、準備期間もほとんどない中、横浜の選手を6人起用し、急造チームらしからぬ一体感のある戦いを見せた。「サッカー追球」でその要因を解き明かす。

 森保監督は、香港戦で横浜の選手を5人先発起用した。初招集も多く、戦術を落とし込む時間もほとんどない中、同じチームの選手を並べることで連係を円滑にしようとの狙いだ。試合後には「(連係が)スムーズにいくように普段の活動でやっていることを生かしてチームづくり」している方針を明かした。

 現役時代の森保監督が主力でプレーした当時の日本代表はカズらV川崎(現東京V)、井原ら横浜M(現横浜)の選手を軸に編成し、強豪チームのユニットをそのまま代表に持ち込んだ。結果的に森保監督は、恩師ハンス・オフト氏のやり方を踏襲したのだ。

 では、なぜ横浜なのか。キーワードは指揮官がよく言う「インテンシティー(強度)」。横浜は運動量が多く激しくプレッシャーをかけてボールを奪い素早い攻撃を仕掛ける。走行距離(チーム平均)は119・5キロでランク2位、スプリント回数(同)は198回で3位。リーグダントツの48得点はハードワークのたまものだ。

 香港戦でも藤田がチーム最多の3回、岩田が2回タックルによるボール奪取に成功するなど横浜勢が高強度の守備をけん引。開始直後には西村のプレスからカウンターにつなげた。こうした戦いは森保ジャパンの方向性とも重なる。だから横浜だったのだ。

 香港戦後「ハイインテンシティー、ハイスピードで戦える選手が多い」と語った森保監督。ハイプレスを身上とする広島から6人を招集しており、中国戦では広島勢を多数起用することが予想される。香港より手ごわい中国を相手にどんな結果が得られるのか。興味深い90分間になる。

続きを表示

この記事のフォト

2022年7月21日のニュース