×

カズ衝撃…JFL鈴鹿の来季J昇格消滅 全役員交代措置も「百年構想クラブ」資格剥奪

[ 2022年6月29日 04:30 ]

鈴鹿・三浦知良
Photo By スポニチ

 Jリーグは28日、理事会を開き、JFLの鈴鹿ポイントゲッターズの「百年構想クラブ」資格について失格にすると決定した。準加盟に相当する「百年構想クラブ」資格はJ3昇格の条件。鈴鹿は4位以内という成績の条件を満たしても、来季の昇格はなくなった。

 鈴鹿は20年にクラブ幹部による意図的な敗退行為の指示があり、今年2月の理事会でガバナンスの改善、ステークホルダーの支援継続の解除条件付きで資格停止処分を受けた。

 今月21日の臨時株主総会では、監督兼ゼネラルマネジャーの三浦泰年氏を運営会社の代表取締役に選任。代表取締役社長の吉田雅一氏ら全役員が辞任し、6人の新役員を選出するなど処分解除に向け体制を刷新した。

 また一個人がほとんどを保有していた運営会社の株は、今後複数の株主に分散譲渡される予定で、権限が一極集中しない形への移行も進めていた。

 しかし、Jリーグは新規株主が不確定なことなどを問題視。ガバナンス改善などが不十分で解除条件を満たしていないと判断した。今年11月に再申請し、承認されれば、24年に昇格する可能性はある。Jリーグの野々村芳和チェアマンは「新たな株主が分かっていない状況で資格を付与するのは難しい。新体制の皆さんがクラブを生まれ変わらせようとしている。リーグとしては寄り添ってアドバイスしていくスタンス」と話した。

 鈴鹿は今季、元日本代表FW三浦知良を獲得。現在10位ながら、首位とは勝ち点6差。来季のJ3昇格を目指していたが、その可能性は消滅した。

 ▼鈴鹿・三浦泰年代表取締役GM Jリーグが総合的に判断した結果として、内容についても十分理解した。今言えることは、11月の再申請に向けてしっかり努力するということ。百年構想クラブとして不足している部分を改善し、Jリーグに認められるようなクラブとして盤石な体制を組み、前に進みたい。

 【鈴鹿ポイントゲッターズ騒動の経過】
 ▼21年2月 Jリーグ百年構想クラブに認定される。
 ▼11~12月 クラブ運営会社の元役員が、20年に敗退行為の不正があったと告発。
 ▼22年1月11日 FW三浦知良の期限付き移籍加入を発表。
 ▼2月28日 Jリーグがガバナンス体制の不備を理由に百年構想クラブ資格の解除条件付き停止を決定。
 ▼3月13日 JFL開幕戦でラインメール青森に勝利。三浦は先発出場。
 ▼4月5日 日本サッカー協会規律委員会が当時の幹部による敗退行為の指示があったとしてクラブに罰金500万円の処分。
 ▼6月20日 元役員が恐喝未遂容疑で逮捕される。
 ▼6月27日 三浦泰年監督兼GMを代表取締役とし、社長以下全役員が交代する人事を発表。

続きを表示

2022年6月29日のニュース