×

柏の“大学生ルーキー”森海渡が同点初ゴール&逆転弾 筑波大で見せた爆発力は健在

[ 2022年5月4日 05:30 ]

明治安田生命J1第11節   柏2ー1広島 ( 2022年5月3日    Eスタ )

<広島・柏>後半、決勝ゴールを決める柏・森
Photo By 共同

 3連敗中のクラブを右足で救った。筑波大に在籍しながら柏で活動する21歳のFW森が2発を決めた。「チャンスをもらえていなかったので、凄くうれしい」。リーグ戦出場2戦目のプロ初得点が勝利につながり、興奮気味にまくしたてた。

 0―1の後半19分にピッチへ。その6分後、FW細谷のスルーパスで相手守備の裏に出ると、低く鋭いシュートをゴール右隅に蹴り込んだ。加入内定直後に「ユース直属の後輩で、素晴らしいものを持っているいい選手。でも自分もスピードや得点感覚では負けていないつもり」とライバル心を燃やす後輩からのパスが、うれしいプロ初ゴールにつながった。

 それでも喜びの余韻にひたることなくすぐに自らボールを回収し、「もう1点」と勝利への執念を見せる。そして同42分には味方のボール奪取から左サイドでフリーに。右足を振り抜き、左上に決勝ゴールを突き刺した。

 筑波大に入学して間もない19年4月、関東大学リーグの開幕戦駒大戦に、当時4年のMF三笘薫(現サンジロワーズ)らとともに先発出場。デビュー戦でいきなりハットトリック(3得点)の離れ業を見せた。3年時にはリーグ最多タイの14得点を挙げ、蹴球部を退部。ユース時代から在籍した柏に今季加入した。1年目の目標を「5得点」と控えめに設定する堅実な性格の一方で、名前の通りいつかは海を渡り、海外でプレーするという目標を胸に秘めている。

 日本代表の森保一監督が来場した一戦で、スケールの大きなストライカーが強烈な印象を与えた。「小さい頃から見ていた選手やレジェンドがいる。チームの勝利にこれから貢献したい」。胸を張る有望株を「得点に絡む嗅覚を持っている」と称えたネルシーニョ監督は、今後の先発起用も示唆した。

続きを表示

この記事のフォト

2022年5月4日のニュース