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【Jトピ~データで読み解く】磐田MF遠藤42歳は衰え知らずのパサー 全選手最多の1試合ラストパス6本

[ 2022年5月4日 06:00 ]

攻撃のスイッチを入れるパスを出す磐田・遠藤=手前
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 3シーズンぶりにJ1で戦う磐田を統率しているのが、今季25年目のベテラン、MF遠藤保仁(42)だ。開幕から全11試合で先発出場を続けており、衰えぬ技術と高精度のキックでチームを支えている。(記録課)

 4月28日の名古屋戦では正確なパスやセットプレーで味方の決定機を演出し、7戦ぶりの勝利に貢献した。後半39分にはニアサイドを狙った精度の高いCKからFW大津の同点弾をアシスト。42歳3カ月でのアシストは20年MF中村俊輔(横浜FC)の42歳2カ月30日を抜き、J1最年長記録となった。「シュートにつながった選手へのパス」とするラストパスは6本を数え、1試合での数値では今季全選手最多。チーム11本のシュートのうち、半数以上が遠藤から生まれた。

 J1通算最多出場を更新し続けている今季も、足元の技術の高さと視野の広さを生かしたプレーを見せている。ボールを動かしながらタイミングを計り、味方の攻撃のスイッチを入れるパスを出す。味方に放ったパスは641本、成功550本は全体3番目でMF最多。味方から受けたパス本数も全体3位の511本、上位は相手のプレッシャーの少ないDF選手でMFでは最多だ。空いたスペースに入ってパスを呼び込み、攻撃へとつなげている。受ける位置に加え、ボールを止める技術も高く、トラップ396回中383回成功。成功率96・7%は今季トラップ350回以上のMFの中で最も高い。

 一瞬で判断し、試合の流れを遅らせないワンタッチパス262本は全選手最多。リズムをつくり出すショートパス422本もリーグ最多で、試合の状況を見ながら長短のパスを繰り出している。

 ジーコジャパンでは海外組の控えの位置づけだったが、次のオシムジャパンで全20戦中17試合に出場するなどその後、代表でも主力として活躍した。国際Aマッチ最多出場記録(152試合)も持つ司令塔は、プロ初年度の98年からJリーグでは昨季まで24年連続ゴール中。今季も得点を挙げれば、自身の記録を25年に伸ばすだけでなく、ジーコの持つ41歳3カ月12日のJ1最年長記録も更新する。

 衰え知らずのレジェンドにとって、記録はただの通過点かもしれない。(データ提供:データスタジアム。パスなどのスタッツは第10節まで)

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2022年5月4日のニュース