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代表控え組 下克上不発、久保が綺世が三笘が先発も…格下に最終予選ドロー締め

[ 2022年3月30日 05:30 ]

W杯アジア最終予選B組   日本1-1ベトナム ( 2022年3月30日    埼玉 )

<日本・ベトナム>前半、厳しいマークに遭う久保(11)=撮影・西海健太郎
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 日本代表は29日、ベトナムとのW杯アジア最終予選最終戦を1―1のドローで終えた。前半20分、6戦ぶりの失点で先制を許すまさかの展開。後半9分、DF吉田麻也(33)がゴール前のこぼれ球を押し込んだが、FIFAランク98位の格下相手に同点に持ち込むのがやっと。W杯カタール大会へのリスタートとなる一戦で、MF久保建英(20)ら東京五輪世代中心の“控え組”による下克上は不発に終わった。

 定位置奪取を狙った若手世代の下克上は、明らかに不発だった。森保監督に突きつけられた「アピール」という宿題に、期待された久保をはじめ東京五輪世代中心の“控え組”はノーゴール。後半には“主力組”を続々と投入され、結局は差を見せつけられる結果となった。

 「世界で勝つためにいろいろな選手をもう一度見たい」という指揮官が、前節控えの五輪世代でスタメン起用したのは5人だった。右ウイングで先発した久保は後半15分、上田とのワンツーで持ち上がるとペナルティーエリア外からシュートも、相手GKが好セーブ。後半16分にはピッチを去った。

 前節のオーストラリア戦で2ゴールの三笘も再三ドリブルで相手の守備を翻弄(ほんろう)したがゴールは奪えず「全く自分のプレーに納得していない。数字を残したかった」と悔しさをにじませた。

 後半開始直後から伊東が登場し、4―3―3から4―2―3―1へとシステム変更。後半9分に吉田のゴールで同点に追いついたあとは、森保監督が南野、田中、守田ら前戦までの主力を投入して巻き返しを図った。三笘は「システムが変わったことで、距離感が良くなりテンポはつくれた」と冷静に振り返ったが、控え組にとって屈辱的な采配だった。

 W杯本大会まで8カ月。メンバー入りするには6月の親善試合でのアピールが絶対条件となる。上田は「100分近く出ていて、点を取れなかったのは前(攻撃陣)の責任。毎日トライして、アップデートしたい」と若手の気持ちを代弁した。この日は不発だった控え組の突き上げは、W杯8強を目指すチームにとっても必要不可欠。残された時間は、決して多くない。

 《ロースコア続いた最終予選》日本は2次、最終予選で計18試合を戦い、15勝1分け2敗。58得点(2次46、最終12)6失点(2次2、最終4)だった。2次予選は相手を圧倒したものの、最終予選はロースコアの試合が多くなった。出場選手は前回予選より6人多い45人で、GK権田とMF南野が15試合で最多。権田は全てフル出場で、11試合で無失点。フィールド選手の出場時間は、主将のDF吉田が1189分で前回大会に続き最長となった。得点はMF南野とFW大迫が10点で並び最多。6得点で3位のMF伊東は、最終予選に限ると最多の4得点。合計8アシストもトップだった。

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2022年3月30日のニュース