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カズJ3昇格に暗雲…JFL鈴鹿 解除条件付きJクラブ資格停止 6月J理事会までにクリア必要

[ 2022年3月1日 05:30 ]

三浦知良
Photo By スポニチ

 Jリーグは28日、日本フットボールリーグ(JFL)規律委員会の調査で懲罰対象となりうる行為が発覚した鈴鹿ポイントゲッターズについて、準加盟に相当する「百年構想クラブ」資格を解除条件付きで停止すると決めた。

 鈴鹿はクラブの元執行役員から過去の八百長疑惑などの不正を告発されており、調査の結果、適切ではない金銭のやりとりが存在するなどクラブのガバナンス体制の不備が複数認められた。これらは百年構想クラブ規定に反し、資格停止に。今後、日本協会からも最終処分が下るが、関係者によれば、経営陣の刷新を求められる可能性もある。

 クラブ側は改善意思を示しており、解除条件がついた。(1)ガバナンス体制の改善(2)ステークホルダーからの支援継続の2点が機能していると理事会から判断されることが絶対条件でJリーグ側は随時、確認していく。23年のJ3ライセンス申請には6月の理事会までに資格停止解除の必要がある。

 今季の鈴鹿はFW三浦知良(55)の加入により、連日、数百人の見学者が練習に訪れる空前のフィーバーぶり。26日には55歳の誕生日会も盛大に行われ、カズは「J3昇格」を最大の目標に掲げていたが、13日の開幕を前に暗雲が垂れ込めた格好。カズのJ復帰にはクラブ側の「解除条件」クリアが大前提となった。

 ▽元執行役員による内部告発問題 鈴鹿は昨年12月、クラブの元執行役員から過去に負け試合指示などの不正があったと告発された。クラブ側はこの元執行役員から計7500万円の不当な金銭要求を受けていたこと、さらに吉田雅一社長の辞任を求められ、実行されない場合には不正を公表するとされたことなどを明かした。元執行役員が指摘する不正を否定した一方で虚偽の情報拡散を恐れ、2500万円を支払ったことも公表していた。その後、弁護士、警察にも相談。JFLの規律委員会が調査した結果、懲罰対象となる行為が発覚したとしてこの日、理事会に報告された。

 ▽Jリーグ百年構想クラブ 将来Jリーグへの入会を目指すJFL以下のクラブで、Jリーグが認定する。以前の準加盟クラブから名称変更された。参加要件として(1)チームがJFL、地域または都道府県リーグに参加(2)運営法人の財務管理体制が確立(3)トップチームの練習場所の確保(4)普及活動の1年以上の継続、などがある。JFLからのJ3昇格にはこの認定に加えてスタジアム要件などを定めるJ3クラブライセンスの交付を受け、JFL4位以上かつ百年構想クラブの中で上位2位に入ることが条件となる。

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2022年3月1日のニュース