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南野不在の攻撃陣停滞0点…徹底マークの大迫起点になれず 柴崎「方向性示せなかった」

[ 2021年9月3日 05:30 ]

W杯アジア最終予選A組   日本0―1オマーン ( 2021年9月2日    パナスタ )

<日本・オマーン>後半、倒される大迫(右)(撮影・小海途 良幹)
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 エースのいない攻撃陣が沈黙した。2次予選8戦で46も奪ったゴールが遠い。アジア最上位のFIFAランク24位の日本が同79位の格下を攻めあぐね、無得点に終わった。伊東は「全体的に良くなかった。ミスも多かった。ボールを握る場面もあったけど効果的な攻撃ができていなかった」と反省。W杯予選7試合連発中の南野(左大腿部違和感)不在が重く響いた。

 1カ月の事前合宿を行ったオマーンは周到な分析と対策で中央を固めてきた。1トップの大迫はセンターバックとボランチに挟み込まれ、起点となれない。トップ下の鎌田も存在感を消された。サイドからの攻略を試みたが、距離感が悪く何度も手詰まりに。前半の枠内シュートは1本だけ。「常に背後を狙う動きだけは意識していた」という伊東が同28分、DF吉田の後方からのクロスを受けてGKの正面に放った1本のみだった。

 降り続く雨、重い芝にミスも多発。雨に不慣れなはずのオマーン相手に劣勢が続いた。後半は2列目を原口、鎌田、伊東から古橋、久保、堂安に総入れ替えしたが、停滞したまま。柴崎は「特に攻撃面でチームに方向性を示せなかった」と舵(かじ)取りの失敗を悔やんだ。オマーンの中央を固める戦術は事前の分析から試合前に把握していた。それでも最後まで打開策は生み出せなかった。

 日本がW杯で目指すのは史上初のベスト8入り。本大会へ続く最終予選の第一歩でつまずいた。今後もアジアでは日本への入念な対策が予想される。柴崎は「しっかり舵を取ってチームの方向性にもう少しメリハリをつけていけるようにしたい」と修正を期した。新型コロナ禍の影響で今回のW杯アジア最終予選は来年3月までに10試合を戦う“短期決戦”に。修正の猶予はそれほど長くない。

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