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U24堂安“黄金の右”だ 左だけじゃない!逆足で2発 背番「10」背負って以降3戦4発けん引

[ 2021年7月13日 05:30 ]

東京五輪男子代表国際親善試合   日本3ー1ホンジュラス ( 2021年7月12日    ヨドコウ )

<日本・ホンジュラス>前半、ゴールを決める堂安(撮影・北條 貴史)
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 東京五輪サッカー男子日本代表は12日、ホンジュラス五輪代表と強化試合を行い、MF堂安律(23=PSVアイントホーフェン)の2ゴールなどで3―1で快勝した。代表メンバー決定後の初戦で、金メダル獲得を公言する背番号10が3戦連発を決め、北中米カリブ海予選2位の難敵を下した。チームは17日に金メダル候補のスペイン代表と本番前最後の強化試合を行い、22日に1次リーグ初戦の南アフリカ戦に臨む。

 勢いに乗るホンジュラスを消沈させたのは、背番号10の右足だった。1点差に迫られた後半40分、左からのクロスに堂安が飛び込んで、右足でダメ押し弾。前半40分の得点も利き足と逆で「課題の右足で取れたのは大きい」と胸を張った。

 常々、金メダル獲得を公言。その言葉通り、背番号10を背負って以降は3戦4発と若き森保ジャパンのけん引役となっている。「あそこで馬力のあるゴールを出せたのは自分でも驚きだし、成長を感じている。(本大会では)“ここぞ”の時で決める選手が必要だし、嗅覚を研ぎ澄ませていた」。同じ中米の“仮想メキシコ”に押し込まれる時間帯が長くなった後半の得点は、苦しいチームを救う貴重な一発だった。

 長年、積んできた努力が結実しつつある。キャリアの分岐点になったのはG大阪に所属していた16年オフ。当時監督を務めていた長谷川健太氏(現FC東京監督)から短距離陸上でバルセロナ五輪出場経験のあるフィジカルトレーナー杉本龍勇氏を紹介された時だ。

 「前傾姿勢になっている時は視野が狭いし、ボールを失うシーンが多くなる。それを変えたいと要望した」

 走り方や姿勢改善などに着手。そしてヘッドアップするフォームを身に付けたことで、相手DFを見ながらドリブルやパスを選択できるようになった。「疲れた時の姿勢は課題」と口にするものの、それは昨季ブンデスリーガ第6位のドリブル成功率に表れている。この日も得点だけではなく、ドリブルやパスで何度も好機を演出。トップ下、右サイドで攻撃陣を操った。

 五輪本大会初戦・南アフリカ戦まで残り9日。次戦・親善試合スペイン戦は本大会前ラストの一戦となる。凄みを増しつつある背番号10がV候補をも撃破し、金メダルロードを加速させていく。

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