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小林AT弾が導いた、川崎F2つのJ1新記録 開幕20戦不敗&鬼木監督100勝

[ 2021年5月31日 05:30 ]

明治安田生命J1第17節最終日   川崎F2-1鹿島 ( 2021年5月30日    等々力 )

<川崎F・鹿島>後半、ゴールを決める川崎F・小林(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは30日に9試合が行われ、首位の川崎Fはホームで鹿島を2―1で撃破。鬼木達監督(47)が史上最速でのJ1通算100勝を達成した。1―1の後半アディショナルタイムに途中出場のFW小林悠(33)が左足で劇的な決勝弾。これで開幕から20戦負けなしとし、J1新記録も樹立。昨年からの不敗も25に伸ばし、連覇へ、もう誰も止められなくなってきた。

 ドラマは最後の最後に待っていた。ドローが濃厚となった後半アディショナルタイム。知念が左からのクロスに中央で競り、ファーサイドにこぼれたボールを最後は小林が左足で叩き込んだ。試合後、熱い抱擁で指揮官を祝福したベテランストライカーは「オニさん(鬼木監督)の100勝は絶対、自分のゴールで決めたかった」と興奮気味に振り返った。

 驚異的なスピード達成となった。17年に就任し、これが156戦目。西野朗(現タイ監督)の180試合を大幅に更新する歴代最速だ。しかも相手は「感謝しかない」という古巣・鹿島。プロ選手のキャリアをスタートさせ、勝利への執念、一切の妥協を許さない姿勢、全てを叩き込まれた「原点」(指揮官)だ。昨年引退した中村憲剛氏も言っていた。「オニさんには鹿島の血が流れている」。これまで培った全てを川崎Fに注入し、今や“本家”をも上回る強豪へと押し上げた。

 的確な指示も光った。残り2分で小林を投入。「(長谷川)竜也にクロスを上げさせるから、知念の後ろに入っていけ」と指示した。まさに劇的弾の形そのものだ。連戦で時間がないときなどは、早朝4時から研究を行う熱血漢。努力はうそをつかなかった。

 チームはこれで開幕からの負けなしを20戦とし、J1新記録を樹立。昨年からの不敗も25に伸ばした。「自分の100勝はチームの100勝であって、スタッフ、そしてサポーターの100勝」と指揮官。最強チームは名将とともにさらなる高みを目指す。

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2021年5月31日のニュース