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徳島に「春」が来た 2402日ぶりのJ1星 14年シーズン未勝利のホームで宮代が決勝弾決めた

[ 2021年3月22日 05:30 ]

明治安田生命J1第6節第2日   徳島2ー1横浜FC ( 2021年3月21日    鳴門大塚 )

<徳島・横浜FC>後半28分、徳島・宮代が決勝点を決める
Photo By 共同

 7年ぶりに昇格した徳島が今季初勝利を挙げた。後半28分、FW宮代大聖(20)が移籍後初得点。横浜FCを2―1で振り切った。前回の14年は1度も勝てなかったホームで、20試合目にして初勝利。ダニエル・ポヤトス監督(42)が来日できていない中、J1では実に2402日ぶりとなる白星を一丸でつかんだ。

 長く苦しいアディショナルタイム5分が過ぎ、勝利を告げる笛が鳴った瞬間、甲本偉嗣ヘッドコーチ(HC)は両膝を付いて両手で顔を覆った。胸に去来したのは安どと喜び。14年8月23日の新潟戦以来、実に2402日ぶりのJ1勝利、そしてJ1では通算20試合目で初となるホーム白星に酔いしれた。

 「前回はサポーターと喜べず、悔しい思いがあった。今季も何度かチャンスがあったが…。このタイミングで勝てて良かった」

 今季のホーム戦はこれまで2試合で先制しながら、勝ちきれなかった。14年はコーチとして経験したが、あらためてJ1の難しさを痛感した。この日も追いつかれる、前回までと同じ展開。試合前、甲本HCは選手に勇気を求めた。「得点後もプレスを掛けてDFラインを高くして攻めよう。ボールロストを怖がるのではなく、前向きに運んでいこう」――。気持ちの強さがFW宮代の決勝弾につながった。

 現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、新規外国人の受け入れが制限されている。今季から就任したポヤトス監督はまだ来日できていない。指揮官不在の危機に一丸で立ち向かった。そんな中でつかんだ1勝だけに、甲本HCは「ようやく勝てたぞ!と報告したい」と喜びを分かち合うつもりだ。

 甲本HCが「まだスタート地点」と口にするように、ここがゴールではない。大きな目標は14年に果たせなかったJ1残留だ。早ければ4月中旬から指揮を執ることが可能になる新指揮官とともに、クラブの新しい歴史を築き上げていく。

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2021年3月22日のニュース