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開始4分で示した可能性 名古屋デビューのFW柿谷が白星発進を「演出」

[ 2021年3月1日 05:30 ]

明治安田生命J1第1節   名古屋2ー1福岡 ( 2021年2月28日    ベススタ )

<福岡・名古屋>前半、相手の厳しいマークにあいながらもボールキープする名古屋・柿谷(手前)=撮影・村上 大輔
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 名古屋は敵地で福岡に2―1で勝利した。C大阪から移籍の元日本代表FW柿谷曜一朗(31)が先制点の起点になるなど躍動。11年ぶりのリーグ制覇を目指す新天地で、第一歩を踏み出した。

 新天地での初陣はシュート0本。「ゴールで貢献したい」と口にしていた柿谷にとっては、決して満足のできる81分間ではなかっただろう。それでもトップ下で先発し、先制点の起点となり、勝利を演出。フィッカデンティ監督も「公式戦が始まらないと(戦いの)スイッチが入らない部分もある。それを前線の4選手から感じられた。今後の試合も起用したいという思いを抱かせてくれた」と全得点を奪ったマテウスらを含めて称賛した。

 開始早々の4分だ。味方のクリアボールをピッチ中央付近で受けると丁寧なヘッドで相馬に落とした。そのリターンパスは相手DFをブロックしながら“スルー”。自陣後方から上がってきてボールを受けた米本が、前を向いてプレーしやすい状況をつくった。

 幼少期から育ててもらったC大阪で苦しんだ昨季。「サッカーをしている意味が見つかりにくかった時期になっていた。サッカー人生を楽しみたいと考えていた」。そんな時に名古屋から熱烈オファーが届いた。期待に応えるべく「強い気持ちを持った移籍」とチームの力になる強い覚悟を持って新天地を選んだ。

 攻撃では創造性あふれるプレーはわずかだったが、守備では最前線からボールを追いかけて指揮官から課せられた任務を遂行。勝利の瞬間をベンチから見届けると、柿谷らしい屈託のない笑みが広がった。

 次戦は中2日でホーム開幕のG大阪戦。C大阪時代の最大のライバル相手に叩き込む移籍後初得点を、名古屋サポーターへの“名刺代わり”とする。

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2021年3月1日のニュース