名門に激震!バルサ幹部総辞職 昨季12季ぶり無冠…メッシと確執も

[ 2020年10月29日 05:30 ]

14年、メッシ(左)はバルトメウ会長と笑顔を見せていたが…
Photo By ゲッティ=共同

 スペイン1部の名門バルセロナに激震が走った。ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長(57)が27日、辞任を表明。併せて自身を含む取締役の総辞職も発表した。昨季は欧州チャンピオンズリーグ(CL)で惨敗するなど12季ぶりに無冠。9月には退団騒動の末に残留したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(33)との確執が表面化していた。当面は暫定の取締役会がクラブを運営し、3カ月以内に会長選が行われる。

 サポーターからすれば「やっと」という決断だった。高まる批判に追い詰められての辞任。それでもバルトメウ会長は「考え抜いた冷静な決断。一番簡単な方法はCL(敗退)後に辞めることだったが、世界的危機の中で決断を下さねばならなかった」と強がった。

 エースの批判が決定的だった。9月に残留を表明したインタビューでメッシは「会長は約束を守らなかった」とクラブのトップを“うそつき”と痛烈にこき下ろした。直後にサポーターがデモを行うなど辞任要求が本格化。2万人を超えるソシオ(個人会員)の署名が集まり、不信任投票が来月行われることが決まっていた。

 「誰がメッシ残留を保証できたか?誰が新しい監督を雇えたか?」と会長はメッシ残留とクーマン監督招へいを自身の“功績”として誇ったが、チームは世代交代に失敗し弱体化した。昨季欧州CLのBミュンヘン戦で2―8という歴史的惨敗がその象徴。メッシも批判した一貫性のない補強、不可解な監督交代の結果、15年を最後に欧州CL決勝から遠ざかった。

 2月には“バルサゲート”と呼ばれるスキャンダルも浮上。会長がIT企業を使った情報操作で次期会長候補や、メッシらの悪評を広めた疑惑が報じられた。4月には6人の役員が辞任し、クラブ内の対立が表面化した。経営もコロナ禍で暗転。19~20年は9700万ユーロ(約118億円)の赤字に転落し、負債総額は4億8800万ユーロ(約595億円)に達した。チーム弱体化と膨らんだ借金。2つの大問題を残したまま、会長職を投げ出す結果となった。

 ◆ジョゼップ・マリア・バルトメウ 1963年2月6日生まれ、バルセロナ出身の57歳。複数の企業を経営する実業家で、10年にバルセロナの副会長に就任。ネイマール獲得時の不正疑惑で辞任したロセイ会長に代わって14年1月に会長に就任した。15年7月に会長選で再任され、任期は21年までだった。愛称は「のび太」で、16年に「私はのび太に似ている。メッシは何でも解決してくれるドラえもん」と発言した。

 《物議醸す“置き土産” 欧州新リーグの参加「承認」》
 バルトメウ会長は物議を醸す“置き土産”を残した。「特別なニュース」として「取締役会は、将来の欧州スーパーリーグに参加することを承認した」と発表。FIFAと欧州の一部強豪クラブのみによる「欧州プレミアリーグ」を創設する構想が英メディアで報じられたばかり。欧州CLに代わる新大会創設には欧州連盟(UEFA)などから反対の声が上がっている。

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