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原口、久保に譲らん!左MF競争歓迎「代表は“仲良しこよし”じゃない」

[ 2020年10月7日 05:30 ]

カメルーン戦へ向け、調整する(左から)南野、原口、鎌田(共同)
Photo By 共同

 オランダ遠征中の日本代表は6日、全23選手がそろい、合宿2日目の練習をアーネム近郊で実施した。MF陣最年長の原口元気(29)は、同最年少の久保建英(19)らがひしめく左MFの定位置争いの激化を大歓迎。代表活動がない期間で身につけた冷静なプレースタイルも武器に生き抜く覚悟を語った。チームは9日にカメルーン、13日にコートジボワールといずれもユトレヒトで無観客の親善試合を行う。

 定位置奪取へ、原口は練習から積極性を見せた。6対6のミニゲームでは冷静に周囲を把握して小気味よくパスを回す。途中で左サイドに移ってからは5分間で5本ものシュートを放った。海外組を交えては11カ月ぶりの代表活動。「新しいリスタート。もう一回ポジションを奪いにいくという気持ちは凄く大きく、強い」と力を込めた。

 左MFの主軸だった中島が今回は選外。新候補は伊東、三好ら複数おり、筆頭は10歳下の久保だ。主戦場は右ながら、過去に五輪世代の活動などで左でプレーしている。手ごわいライバルだが「若いとか上とかは関係なく、日本代表は今までも競争だった。1年ぶりに集まって“仲良しこよし”じゃない」と真っ向勝負を見据えた。

 手応えを得て乗り込んだ。「ここ半年くらいで伸びたと感じるのがオフ・ザ・ボールの部分。得点数、アシスト数が急激に増えた」という。ドイツ2部ハノーバーでは今季、2得点に絡んだ3日のブラウンシュバイク戦までの3戦で1得点2アシスト。勢いがある。
 以前はとにかく走り、がむしゃらにゴールに向かった。そこに、スペースや立ち位置を冷静に見極める視点が加わった。「どれだけゴールに効率よく絡めるかを意識してきて、凄く伸びた」。年を重ねたからこそなせるプレーが、若手に勝る最大のポイントだ。

 コロナ禍で実現した親善試合。初選出から9年、プレーは大人になっても変わらないひたむきさがある。「感謝の気持ちを持って、選手としてできる最大限のパフォーマンスを出すのがサッカー選手の使命。“元気”が出るような試合ができたら一番いい」。名前通りのプレーを約束した。

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