鳥栖 感染10人に拡大 Jクラブ初のクラスター、25日まで活動停止

[ 2020年8月13日 05:30 ]

広島対鳥栖の中止を知らせるエディオンスタジアム広島の張り紙
Photo By 共同

 J1鳥栖は12日、選手6人、スタッフ3人の計9人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定を受けたと発表した。11日に陽性が判明した金(キム)明(ミョン)輝(ヒ)監督(39)と合わせチーム内の感染者は計10人となり、佐賀県はクラスター(感染者集団)に認定した。Jクラブにおけるクラスター発生は初めて。同日にエディオンスタジアム(広島)で開催予定だったルヴァン杯広島―鳥栖戦は試合開始の4時間15分前に中止が発表された。6月下旬の公式戦再開後、Jリーグの試合中止はこれで3度目となった。

 ついに恐れていた事態に発展した。鳥栖でJクラブ初のクラスターが発生。金監督に続いて新たに9人の陽性が判明してクラブ内の感染者は計10人となり、オンライン会見に臨んだ竹原稔社長は「佐賀県からはクラスターと発表された。クラスターを起こしてしまったと認識している。誠に申し訳ありません」と認め、陳謝した。今後は行政、保健所と連携し、感染の収束に努めるという。

 竹原社長は「選手はロッカールームでマスクの着用を徹底していた。監督も厳格な行動を取っていた」と感染対策に問題はなかったと強調した。その一方で「行政からもトップチームの全員がリスクを持っていると言われた」と明かし、PCR検査で陰性となった選手、スタッフを含むトップチーム関係者全員が濃厚接触者であることを暗に認めた。

 クラブはこの日午後7時からオンラインによるチームミーティングを開き、選手、スタッフに不要不急の外出の禁止を通達。トップチームの活動は25日までをめどに停止となる。その間は15日のリーグG大阪戦など3試合が予定されているが、竹原社長は「これだけの人数の感染者がおり、感染経路の確定ができていない段階で強行するのは難しい」と中止はやむを得ないとの考えを示した。鳥栖の単独会見に先立ってオンライン会見に臨んだJリーグの村井満チェアマンも「試合開催ありきではなく指導や助言を基に対応策を練る。今後の日程を再考する可能性がある」と話した。今季は過密日程のため中止が続けばスケジュールの大幅な調整が必要になる。

 今回判明した新規感染者のうち、7人は無症状だという。村井チェアマンは「熱もなく、自覚症状のない人が増えている。非常に難しい」と頭を悩ます。現在は2週間に1度のペースで実施しているPCR検査の頻度を高める可能性も示唆したが、即効性のある予防策は見当たらない。Jクラブ内の感染者がじわじわと増え続ける中で新たにクラスター発生となり、さらに厳しい局面に立たされた。

 《氏名公表せず》鳥栖は新規感染者9人の名前について個人情報保護を理由に公表しなかった。Jリーグのガイドラインでは個人名は原則非公開だが、感染者本人に公開の意思がある場合、これを尊重するとしている。竹原社長は「個人への誹謗(ひぼう)中傷はしないように配慮のほどよろしくお願いします」と理解を求めた。

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