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FC東京 DF室屋、初優勝へ 最後の一秒まで全力「タイトル獲れば確信に変わる」

[ 2019年11月21日 09:30 ]

FC東京のDF室屋成
Photo By スポニチ

 残り3節となったJ1は勝ち点3差に3チームの混戦となっている。首位に立つFC東京はラグビーW杯の影響で本拠の味の素スタジアムを使用できずに、8月24日から始まったアウェー8連戦もついに終了。23日の湘南戦は約3カ月ぶりのホーム戦を迎える。日本代表DF室屋成(25)がスポニチ本紙の単独インタビューに応じ、悲願のリーグ優勝へ、全ての力を「最後の一秒まで」出し尽くす覚悟を語った。

 ――長かったアウェー8連戦が終わった。
 「やっとですね。とにかく移動が大変でした。ホーム戦なら試合後にクラブハウスに戻って、解散したら、家族との時間をつくれる。でも、アウェーだと泊まりだったり、日帰りでも帰宅は夜遅くなってしまいます。やはり心身ともにキツかったです」

 ――会場の雰囲気も違う。スタートから5戦は1勝2分け2敗と苦戦した。
 「敗戦を引きずっているつもりはありませんでしたが、崩れかけてしまった。そんな中、最後は3連勝で終えましたし、チームとしてよく耐えられたと思います。昨季の失速が糧になっていますし、シーズンを通じて全体で話し合えている成果が出ました」

 ――代表戦士としてチーム内でどのような役割を果たしたのか。
 「正直、自分が代表選手だからと考えたことはありません。ただ、今季はバランスを意識しています。今季の前半戦は右MFにタケ(日本代表MF久保建英)が起用されていましたし、右センターバックはシーズン途中から大卒ルーキーの(U―22日本代表DF渡辺)剛が務めています。サイドバックはサポートの動きが大切ですから、近くの選手に合わせてプレーを変えるのも当然です」

 ――若い選手にアドバイスを送ったり?
 「いえ、何も言わないです。タケもそうでしたし、剛も自由にやらせています。周囲にいろいろと言われてプレーが縮こまるくらいなら、大丈夫だと背中を押して、伸び伸びとやらせた方がチームのためになりますから」

 ――“地獄のロード”で成長できたか。
 「個人としては昨年が一番成長したなと思います。今年はプレー面よりもメンタリティー面で変化がありました。勝つとは何かをつかみかけている一年だと思っていて、(18年に就任した)長谷川監督がこの2年間で伝えてきたものが血肉になっているのだと実感しています。タイトルを獲れば確信に変わるでしょうし、きっと自分のサッカー観にも大きな影響があるはずです」

 ――ホーム2連戦(23日の湘南戦、30日の浦和戦)で、クラブは「最後の一秒まで」をキーワードとして掲げた。
 「首位で胸を張って戻ってこられました。ファン、サポーターも味スタに足を運びたくなるような面白い展開でホーム戦が続きますし、みんなが熱狂できるプレーを披露できたら最高ですね。最後の一秒まで力を出し尽くすので、ぜひ、ホイッスルが鳴るまで後押しをしてもらえればと思います」

 ◆室屋 成(むろや・せい)1994年(平6)4月5日生まれ、大阪府出身の25歳。兄の影響で5歳からサッカーを始め、地元クラブでは日本代表MF南野拓実と同学年で切磋琢磨(せっさたくま)した。10年に名門・青森山田高校に進学。13年に明大へと進み、16年に在学のままFC東京に加入した。高校時代から各年代の日本代表に選出され、16年リオ五輪では全3試合にフル出場。17年12月の北朝鮮戦でA代表デビュー。日本代表通算10試合0得点。高校2年時に右MFから右サイドバックに転向している。1メートル76、69キロ。

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