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浦和 興梠決勝弾で“鬼門”突破!2年ぶりACL奪還へ王手

[ 2019年10月24日 05:30 ]

ACL 準決勝第2戦   浦和1―0広州恒大(2戦合計で浦和3―0広州恒大) ( 2019年10月23日    広州天河 )

<浦和・広州恒大>後半5分、橋岡のクロスを興梠が頭で合わせて先制ゴール
Photo By 共同

 史上初となる3度目のACL制覇を狙う浦和は準決勝第2戦のアウェー広州恒大(中国)戦に1―0で快勝し、2戦合計3―0で2大会ぶりの決勝進出を決めた。後半5分、FW興梠慎三(33)が先制のヘッド弾を決めると、守備陣も体を張ったディフェンスで完封。アルヒラル(サウジアラビア)と激突する決勝は11月9、24日に行われる。

 2年ぶりアジア制覇へ、エース興梠が天高く跳んだ。後半5分、U―22日本代表MF橋岡が相手DF2人をかわし絶妙な右クロス。DFの死角に消えていた興梠が豪快なヘッド弾を決めた。「橋岡を信じて飛び込んだ」と笑う。ACL日本人最多得点を更新する26点目は、貴重なアウェーゴール。5万を超す敵地を沈黙させた。

 「怒り」を力に変えた。試合後の会見で興梠が明かす。「広州が(準々決勝の)鹿島に勝った後、カンナバロ監督から“これで優勝できる”みたいな発言があって、火が付きました。広州の敗因はその発言だと思う」。広州はホームで21戦無敗、ACL決勝トーナメントの広州戦は日本勢が7連敗中だったが、堂々と鬼門を突破した。

 ホームの第1戦を2―0と先勝し迎えた第2戦。興梠は「0―0の時間が長くなれば相手はどんどん前に出てくる。僕らの決定機が増え、勝てると思う」と予告し、言葉通りの展開に持ち込んだ。「あの1点で楽になった」とDF槙野。GK西川は好セーブを連発。守備陣も随所で体を張り「赤い要塞(ようさい)」と化した。

 かつて広州では夜中に宿舎の電話が鳴らされ、試合に向かう選手バスが足止めを食うこともあった。今回は森脇の部屋の前に“謎のパンダのぬいぐるみ”が置かれ、ざわついたが、それは槙野が仕掛けたもの。経験は豊富。敵地を楽しむ余裕すらあった。決勝の相手は2年前と同じアルヒラル。「ここまで来たら優勝したい」と興梠。浦和が史上初の3度目Vに王手をかけた。

 ▼広州恒大カンナバロ監督 準決勝まで来られたことは非常に満足している。難しい試合が多かった。

 【日本勢、3年連続5度目の決勝進出】浦和が2戦合計3―0で、2年ぶり3度目の決勝進出を決めた。日本勢は3年連続5度目の決勝進出で、準決勝に連勝したのは今回の浦和が初めて。決勝の相手は17年と同じアルヒラルで、ACL決勝で同一カードの再現は初。
 浦和が中国勢にアウェーで勝つのは9試合目で初。日本勢は決勝トーナメントで広州恒大と対戦した過去7度全て敗退しており、8度目でようやく土をつけた。

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2019年10月24日のニュース