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森保U21 悔しい銀メダル…韓国に1―2延長で力尽く

[ 2018年9月2日 05:30 ]

アジア大会 男子サッカー決勝   日本1―2韓国 ( 2018年9月1日    ボゴール )

<アジア大会 男子サッカー決勝>優勝を逃し、静かにベンチへと戻る森保監督(手前)(撮影・木村 揚輔)
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 U―21日本代表は決勝で韓国と対戦し、延長戦の末に1―2で敗れた。0―0で突入した延長戦の前半3、11分に立て続けに失点。延長後半10分に右CKをFW上田綺世(あやせ、20=法大)が頭で合わせて今大会3点目を決めたが、及ばなかった。2大会ぶりの優勝を逃し、昨年10月に就任した森保一監督(50)は初タイトルに一歩届かなかった。

 悔しい、悔しい東京五輪への手土産を手にした。120分間の死闘を終えたイレブンに、ベンチで森保監督は熱く語り掛けた。

 「決勝まで来られたことは素晴らしいこと。ただ、最後優勝するには何かが足りなかった。この悔しさを忘れないようにしよう」

 90分を終えて集中力が切れた。0―0で突入した延長前半3分、李承佑(イスンウ)に強烈な左足弾を許した。8分後にはFKによるクロスからヘッド弾を決められて失点。延長後半10分に右CKを上田が頭で合わせて追い上げたが、及ばなかった。

 U―23世代の韓国はオーバーエージ枠でW杯に出場したトットナムFW孫興民(ソンフンミン)らを招集する本気の構成。日本は相手にボールを支配されながらも体を張った組織的な守備で対峙(たいじ)した。最後の最後に兵役免除という最強のニンジンをぶら下げられた相手との地力の差が出たが「2点奪われて難しい展開になったが、最後まで諦めない姿勢を見せてくれたことは次につながる」とうなずいた。

 校舎の中庭、地割れしたグラウンド。アジアの環境は過酷で、今大会で本格的な戦術練習を行えたのは5日のみ。課題が出るごとに宿舎で選手が自主的に話し合い、修正してきた。17日間で7試合。20人全員が先発して過密日程を戦い抜いた。

 現役時代、玄人好みのボランチだった森保監督。「試合で言うと70分、75分ぐらいまでは普通でいい。みんな体力もある。でも最後、本当に酸欠状態になって苦しくなったときに、自分が走り、周りの選手の励ましになるプレーをしたいなと思っていた」。指揮官のポリシーは着実にチームに浸透しつつある。

 「この悔しさは先につなげるしかない」と主将の三好。今大会で得た悔しさと経験は何よりの財産となる。

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