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札幌、ミシャ監督招へいの理由…野々村社長“3枚替え”を評価「あの決断は凄い」

[ 2017年12月1日 14:03 ]

札幌の来季監督に就任するペトロヴィッチ氏
Photo By スポニチ

 J1札幌の野々村芳和社長(45)が1日、北海道・HBCラジオ「気分上昇ワイド ナルミッツ!!!」(月〜金曜前9・00)に電話出演。札幌の来季監督にミハイロ・ペトロヴィッチ氏(60)が就任するとの1日付スポニチ本紙の報道を認め、「次のステップに進むためには、ミシャの哲学を今までクラブが培ってきた哲学にどうプラスするが新しい武器になる」と招へいの理由を語った。

 「大筋合意というのは本当。2日前に合意した」と報道を認めた野々村社長は、「クラブも次のステップに行かなきゃいけない。今までコンサドーレになかった哲学を持っている人がやってくれるチャンスがあった。5年後、10年後にどうなっていきたいかを考えた時に、新しいチャレンジをしなければいけない」と説明。今季J1残留の目標を達成したことで、次はJ1定着、上位争いを目指して「新たな武器」を手に入れるため、ペトロヴィッチ氏にチームを託すことを決断したという。

 ペトロヴィッチ氏は今季、7月29日のアウェー札幌戦で敗れた翌日に浦和の監督を解任された。1点リードされ、DF槙野の退場で数的不利となった後半開始に異例の“3枚替え”を敢行。反撃を狙った策だったが、後半4分にDF那須が負傷退場して9人での戦いを強いられ、浦和は終了間際に追加点を許して0―2で完敗した。

 結果的に采配が裏目に出た形になったが、野々村社長は「なかなかできることではない。リスキー過ぎるという意見があるのも分かるが、あの(アウェーの)雰囲気の中でゲームをひっくり返すために3人切る決断ができるのはある意味凄い」と勇気ある決断を評価。9人になった浦和のボール支配率が60%を超えていたことを挙げ、「ミシャさんがやっているチームの凄いところ」と指摘した。そして、過去に率いた広島、浦和は同氏が“哲学”を植え付けたことがその後のタイトルにつながったとし、「ミシャの哲学だけを押し通すっていうと足りないものも絶対ある。その足りないものはもうコンサドーレにあって、四方田監督が今までやっている哲学がそういう部分を補うことができると思っている」と説明。今季J1残留へ導いた四方田修平監督(44)の哲学にペトロヴィッチ氏の哲学をプラスして、新たな“クラブの哲学”を築いていきたいとの理想を掲げた。

 四方田監督には来季へ向けて「ミシャの足りないところを補完するヘッドコーチの役割」を打診したという。手腕を評価するとともに「もっと凄い監督になってほしい」と同監督に期待し、「ミシャと一緒にやることで持っていない武器を手に入れて、今年登った山よりももっと高い山を登っていける指導者をクラブとして育てたい」とクラブの方向性を示していた。

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2017年12月1日のニュース