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浦和ペトロ監督 解任危機…強攻策裏目で0―2完敗

[ 2017年7月30日 05:30 ]

明治安田生命J1第19節   浦和0―2札幌 ( 2017年7月29日    札幌ド )

<札幌―浦和>後半、必死に指示を出す浦和・ペトロビッチ監督
Photo By 共同

 低迷が続く浦和のペトロヴィッチ監督が解任危機に立たされた。札幌に0―2で完敗。試合後、指揮官の去就を問われた淵田敬三社長は「選手たちが素晴らしかった」と繰り返すだけで、強化幹部も「それはちょっと…」と明言を避けた。2―4で敗れた22日のC大阪戦後に「引き続き、支えていきます」と話していたのとは一変していた。

 采配が完全に裏目に出た。前半39分、槙野が倒された後に都倉を蹴ったとして一発退場になった。「自分の退場で試合が大きく変わった」と槙野。数的不利な状況で0―1の後半開始から3選手を同時交代した。セオリーを無視した強攻策。だが後半4分、DF那須が左太腿を痛めてプレー続行が不可能に。残りの40分超を2人少ない9人での戦いを強いられた。

 交代策について、ペトロヴィッチ監督は「間違いと批判されるのであれば私は受ける。フレッシュな選手を入れ、勢いを持ちたかった。リスクは付き物。何かが起こる前に決断するのが私の仕事」と説明。興梠が「一人一人が3人分走ろうと思った」と振り返ったように選手の悲壮なまでの奮闘で互角に持ち込んだが、勝ち点には及ばなかった。

 6月以降のリーグ戦は8戦6敗。1―4で大敗した5日の川崎F戦後、ペトロヴィッチ監督はサポーターの元に向かい「(その後)連勝できなければ私がここから出て行く」と言い切った。自ら退路を断ち、巻き返しを誓ったが、状況は悪化の一途だ。次戦は8月5日、大宮とのさいたまダービー。結果次第では解任の可能性も浮上する。就任6年目で最大の危機を迎えた。

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