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新生なでしこ平均24歳!高倉監督ベテラン切った“伸びしろない”

[ 2016年5月21日 05:30 ]

米国戦に向けメンバーを発表する高倉監督

新生なでしこメンバー発表

 新生なでしこが、若返りで再出発だ。サッカー女子日本代表なでしこジャパンは20日、来月の米国との親善試合に臨むメンバー20人を発表。高倉麻子新監督(48)は、11年W杯の優勝メンバーで代表常連組だったMF川澄奈穂美(30=INAC神戸)やDF岩清水梓(29=日テレ)らベテランを外し、MF中里優(21=日テレ)やMF千葉園子(22=2部ASハリマアルビオン)ら5人を初選出した。30日に渡米し、6月2日と5日に2試合を戦う。

 新生なでしこが船出した。代表20人のうち、長らく日本をけん引した11年W杯ドイツ大会優勝メンバーは5人だけ。平均年齢は3月のリオデジャネイロ五輪最終予選の27・15歳から24・00歳と3歳以上も若返った。なでしこリーグ2部で現在8位のASハリマでプレーする無名の千葉も抜てき。「未来に向かって行く構想の中で、伸びしろがあると感じた選手を選んだ」。高倉監督はりりしい表情で言い切った。

 年齢は不問。重視したのは成長への意欲だった。「常連に関しては、少しでも伸びている要素が見える選手を選んだ」。

 3月まで主将を務めた宮間あや(31=岡山湯郷)については、招集する意向だったがコンディションが悪く本人から辞退の申し出があったという。「私の中では構想に入っている」と話す一方、選出外だった他のベテラン勢には声を掛けなかったことも明かした。

 とはいえ、扉は常に開けている。「誰かがいなければチーム力が下がる、というチームづくりはしない」。代表入りの4条件を「(1)テクニックがあり、クレバー(2)走れる(持久力&スピード)(3)チームのために戦うことができる(4)代表への思いが強い」と明示。「私自身は上に上がってきてくれる選手をいつも待っている」と競争を望んだ。

 初陣の相手となる米国はリオ五輪を控えベストメンバーで構成。さらに会場は標高約1700メートルの高地にあり、30日の現地到着後、翌日から2日間を順化のみに充てる日本は、2日の初戦は「ぶっつけ本番」という厳しい条件だ。従来通り4―4―2か4―2―3―1の布陣で臨むプランを示した新指揮官は「最後まで諦めずハードに戦いたい」と力を込めた。19年W杯フランス大会、そして20年東京五輪の頂点へ。荒波の中で、若さみなぎる高倉ジャパンが進化へとこぎ出す。

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