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途中出場“ジョーカー”浅野、無心で殊勲の同点ヘッド!

[ 2015年12月6日 05:30 ]

<広島・G大阪>後半31分、浅野(29)がヘディングでゴールを決める

JリーグCS決勝第2戦 広島1―1G大阪

(12月5日 Eスタ)
 広島FW浅野は無心で頭を振り抜いた。0―1の後半31分、右サイドの柏からクロスが入ると、浅野がマークを受けながらも巧みに競り勝つ。頭で捉えたシュートはゴール左隅へ吸い込まれ、殊勲の同点弾だ。後半12分に佐藤に代わって出場したジョーカーは明治安田生命チャンピオンシップ優勝を確信し、喜びを爆発させた。

 無心で頭を振り抜いた。0―1の後半31分、右サイドの柏からクロスが入ると、浅野がマークを受けながらも巧みに競り勝つ。頭で捉えたシュートはゴール左隅へ吸い込まれ、殊勲の同点弾だ。後半12分に佐藤に代わって出場したジョーカーは明治安田生命チャンピオンシップ優勝を確信し、喜びを爆発させた。

 「カシくん(柏)からいいクロスが来て、気持ちでねじ込んだ。家族の目の前で優勝を決められてよかったです」

 決勝第1戦だった2日は父・智之さんの50歳の誕生日も無得点。「5日に決める」と宣言しており、その約束を守った。

 広島入団を決めた四日市中央工高3年の頃。クラブとの面接で当時17歳の浅野は言った。「僕はきょうだいも多いし、家族を養うためにもプロで食っていけるようになりたいんです」。プロ3年目でA代表にも選出されたが、周囲が思うほど順風満帆だったわけではない。練習に加わったばかりの頃はボール回しのレベルにもついていけず、紅白戦では森崎和の巧みな守備に衝撃を受けた。

 厳しさや苦しみを味わいながらも、リーグ戦初ゴールを機に結果を残した今季。広島の寮生活の規定は高卒2年間が原則も、3年目の今でも寮に住み、親元に仕送りを続ける。「まだまだ僕は家族に返していかないといけない」。4年前に誓った言葉を強い精神力で実現した次代のエース。関係者によると、ドイツのクラブが興味を示しているという。リオデジャネイロ五輪での活躍も期待される21歳は進化を続ける。

 <交代要員の2得点はCS史上初>同点ゴールは後半12分から途中出場のFW浅野。CSで交代出場からゴールを決めたのは99年第2戦のファビーニョ(清水)01年第1戦の平瀬(鹿島)今年第1戦の柏(広島)に次いで浅野が4人目。1大会で交代要員が2得点は広島が初めてだ。今季の浅野は交代出場からではリーグ最多の8ゴール。この日は同点弾だったが、浅野がゴールを決めれば今季リーグ戦では7戦全勝(2得点が1試合)だった。

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2015年12月6日のニュース