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ガンバ 下克上Vあと一歩…エース宇佐美がまた不発

[ 2015年12月6日 05:30 ]

<広島・G大阪>優勝を逃しガックリの宇佐美(中央左)

JリーグCS決勝第2戦 G大阪1―1広島

(12月5日 Eスタ)
 奇跡の実現まであと一歩のところまで迫っていた。最低でも2点以上が必要な不利な状況でも、G大阪の選手たちは慌てず、着実にチェスのコマを進めるように広島ゴールへと迫っていた。

 前半27分には右CKから最後は今野が押し込んで1点を先制し、後半も積極的にシュートを放ってプレッシャーをかけ続けた。ただ広島・浅野のスピードに慌てたDF陣がミスを繰り返すと流れは相手に。そして後半31分の失点でガンバのCSは事実上の終わりを告げた。「この中3日、中2日の日程のなかでよく戦ってくれた」。今季57試合目で体の極限状態のなか戦った選手たちを長谷川監督は笑顔でたたえた。

 一方で爆発力に欠けていたのも確かだった。その象徴が宇佐美だ。トップ下に入って中盤で自在にボールを受けチャンスメーク。苦手な守備でも奔走したものの、最も大事なゴールという結果がついてこなかった。「自分が決めて勝たせられる存在じゃないといけない。申し訳ない」と責任を背負い込むエース。今冬の移籍については「まだ分からない」と口を濁した。

 今季はACLで準決勝、ナビスコ杯で決勝、そしてこのCSでも決勝戦まで進んできた。歴戦で培った経験値を生かし、この舞台でも王者の風格は漂わせた。

 しかし、いまだ無冠である事実にも変わりはない。10月まで残っていた4冠の可能性が次々と失われ、残るは天皇杯だけ。「しっかり休んで準備したい。負けたことで新たなモチベーションをもってやってくれると思う」と指揮官は最後の一踏ん張りに期待をかけた。昨季3冠王者のプライドにかけても最後の1冠だけは譲れない。

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2015年12月6日のニュース