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賄賂の額で決まった?南アW杯で投票操作か 英紙「本来はモロッコ」

[ 2015年6月7日 22:40 ]

 サッカーの2010年ワールドカップ(W杯)招致をめぐり、開催地を決める国際サッカー連盟(FIFA)理事会の投票に参加した元理事(ボツワナ)が、開票・集計作業で不正が行われ、南アフリカに決まった疑いが強いと話していたことが分かった。英日曜紙サンデー・タイムズが7日報じた。

 南ア側がワーナーFIFA元副会長=米司法当局が起訴=に賄賂攻勢を仕掛けた結果で、元理事はモロッコが本来選ばれるはずだったと話したという。ロビイストを装った同紙記者が10年、元理事との会話を隠し撮りしてFIFAに提出。調査を求めたが、放置されているとしている。

 サンデー・タイムズによると、04年5月の理事24人による無記名投票後、元理事は他の理事全員に投票先を聞いた。正直に答えなかった理事がいる可能性も認めながらも「モロッコが2票差で勝っていた」と語った。公表された結果では、南アが14票、モロッコは10票だった。

 元理事は、別室で行われた集計作業で不正が行われたと推測。ワーナー氏がモロッコからも賄賂を得ていたと指摘した上で、南アからの賄賂額が大きかったためモロッコを裏切ったと述べた。

 米司法当局は、10年のW杯で招致成功の謝礼として南ア側から1千万ドル(約12億円)の賄賂が渡ったとしてワーナー氏を起訴した。(共同)

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2015年6月7日のニュース