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浦和 ペトロ監督節目にJ初タイトル獲る!「Vなら私が選手を胴上げ」

[ 2015年6月7日 07:02 ]

上機嫌で練習を終えたペトロヴィッチ監督

 J1第1ステージ(S)優勝に王手をかけている浦和は7日、清水戦に臨む。浦和が勝ち、G大阪が神戸に敗れれば優勝が決定。日本代表DF槙野智章(28)ら“ミシャ・チルドレン”が来日10年目のミハイロ・ペトロヴィッチ監督(57)へ初タイトルをもたらす。Jリーグの監督就任から初タイトル獲得まで所要10年は史上最スロー記録となる。

 “無冠の名将”返上の瞬間をともに喜びたい。決戦前日、自他ともに認めるチルドレンの一人、DF槙野は早くもペトロヴィッチ監督が宙を舞うイメージを思い描いていた。「(監督は)練習のときもジャンプしてヘディングしたり、体調の良さをアピールしてましたからね。胴上げも問題ないと思います」。

 槙野は広島時代から指導を受けている。独特な3―4―2―1布陣で、両サイドが高い位置を取る超攻撃スタイルを叩き込まれてきた。来日10年目での初タイトルは指揮官の、そして、チルドレンの悲願。清水を倒し頂点へ、士気は高まっている。

 くしくも世紀の失速で優勝を逃した昨季と状況は酷似する。残り3戦、浦和が○、G大阪が●で優勝という条件も同じ。今回は直接対決ではないが、G大阪―神戸戦も同時刻の開催だ。誰もが最大の目標は年間優勝に置くが、李は「獲れるものは獲る。去年はG大阪にまくられた。優勝を決めて追走をふりほどきたい」。年間成績を考えた上でも第1S優勝の意味は小さくない。

 Jリーグ史にも新たな1ページが刻まれる。過去、J1で監督就任からタイトル獲得まで所要期間の最長記録は西野朗(05年G大阪)、長谷川健太(14年G大阪)の8年、外国人ではアルディレス(00年第1S横浜)の4年。ペトロヴィッチ監督の10年は史上最スロー記録となる。成績次第では入れ替えの激しい世界、しかも外国人監督での記録更新は安定した成績、そして人望の厚さの裏返しとも言える。

 この日、ペトロヴィッチ監督は「優勝したら、私が選手を胴上げする。(63キロと軽量の)関根なら十分に上げられる力はありますよ」と笑わせた。第1ステージ優勝の新トロフィーも用意された。槙野は「ウチには持ちたがり、写真への写りたがりが多いので、トロフィーを落とさないように気をつけます」。機は熟している。歓喜の瞬間はもう目前だ。

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