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アリ王子、突然の幕…喜色満面ブラッター氏「レッツゴーFIFA」

[ 2015年5月30日 10:32 ]

 大きな注目を集めて29日に行われた国際サッカー連盟(FIFA)の会長選は、思わぬ形で幕を閉じた。

 1度目の投票で決着がつかず、開始から2時間が経過。緩んだ空気が流れる中、演説台に立ったアリ・フセイン王子(39)の言葉が突然響いた。「皆さんに感謝したい。特に勇気を持って私に投票してくれた方に。私は選挙戦から身を引きます」。場内は騒然となり、ゼップ・ブラッター会長(79)の5選が決まった。

 アリ王子は支持者のミシェル・プラティニ欧州連盟会長らと抱き合うと、静かに姿を消した。入れ替わりに現れたブラッター会長は喜色満面。いつもの余裕ある笑みがなく緊張感を漂わせていた分、安堵に包まれた表情が出た。「年齢は問題ない。50歳でも年寄りに見える人はいるだろう」と冗談めかして、場内の笑いを誘う。何度も「ありがとう」と繰り返し、大きな拍手を気持ちよさそうに浴びた。

 選挙直前のスキャンダル噴出で、今後はさらに厳しい目を向けられる。それでも「私はこの仕事が好きだ。FIFAの地位を回復する責任は持つ。自信もある。私は完璧ではないが、完璧な人などいない。ともに行こう。レッツゴー、FIFA!」と叫んだ。(共同)

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2015年5月30日のニュース