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川澄 主力組で唯一“追試” 伊代表との練習試合に2日連続出場

[ 2015年5月30日 05:30 ]

練習を終えクールダウンする川澄(右)

 6月6日開幕のW杯カナダ大会に臨むなでしこジャパンは29日、長野県内でイタリア代表とサブ組が練習試合を行い、長野合宿を打ち上げた。28日の同代表との試合で先発した主力メンバーの中ではMF川澄奈穂美(29)だけが出場。24日のニュージーランド戦に続いて調子が上がらないサイドアタッカーに“追試”が課せられた。チームはこの日、千葉県内に移動した。

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 W杯への壮行試合となった2試合で結果を残せなかった川澄に課せられたのは“追試”だった。この日の練習試合は非公開だったが、右MFで出場したことを自身の口で明言。内容こそ明かさなかったが「自分たちにとっても、いい練習試合だった」と前向きな言葉を口にした。

 ただ、その言葉とは裏腹に微妙な立場に立たされている。ニュージーランド戦は前半45分のみの出場に終わり「悔しい思いをした」と話した。“リベンジ”を期したイタリア戦でも、前半のみでベンチへ。当然、他の選手や布陣などオプションを試すための交代という要素もある。しかし、優勝した前回11年W杯ドイツ大会以降、FW大儀見やMF宮間らとともにピッチに立ち続けてきた絶対的な地位が、危ぶまれていることを物語った。

 35分×2本で行われた練習試合は1―0で勝った。それでも佐々木監督は「(シュートを打たないのが)直らず。うちの“病気”かもしれない。点も1点しか入らない。4、5点入ってもおかしくないんだけど」と前夜に続いてシュート数の少なさを嘆いた。前夜のイタリア戦、前半で2トップと両サイドMFの前線4人でシュートを放っていないのは川澄だけ。24日のニュージーランド戦でもシュートなしに終わるなど攻撃のリズムの中に入っていけていないのは数字にも表れており、物足りなさが残る。

 自覚はしている。「もう少し足を振れる場面はあった。そこはもっと高めていければ」と修正を誓った川澄。前回大会では序盤は控えに甘んじたが、準決勝のスウェーデン戦で初先発して2得点を挙げ、シンデレラガールとなった。自身2度目のW杯で再び輝くため、そして連覇を果たすためにも、背番号9の復調は欠かせない。

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