×

FIFA会長選 ブラッター氏5選、アリ王子が2回目投票前に辞退

[ 2015年5月30日 02:33 ]

FIFA総会であいさつするブラッター会長

 国際サッカー連盟(FIFA)は29日、スイスのチューリヒで開いた総会で会長選挙を実施し、現職のゼップ・ブラッター会長(79)=スイス=が5選を果たした。

 ブラッター会長は1度目の投票は133票で当選に必要な3分の2に届かなかったが、2度目の投票を前に対抗馬だった副会長のアリ・フセイン王子(39)=ヨルダン=が辞退した。1度目の投票でアリ王子は73票だった。

 27日に副会長2人ら14人が起訴された汚職事件の激震が走り、国際的な批判も強まる中で今後4年間のリーダーが決まった。

 総会にはFIFA加盟の全209協会が出席した。投票前の演説でブラッター会長は「自分に責任があるなら、それは負う。サッカーはただのスポーツではない。強く、経験のある指導者が必要だ」とこれまでの実績を強調し、続投に意欲を見せた。

 アリ王子は「言葉ではなく、行動でFIFAを立て直す。手を取り合って新しいFIFAをつくる。それに参加してほしい。未来はあなたたちの手にある。自分の心に聞いてほしい」と訴えた。

 演説後の投票は、各加盟協会の代表者が1人ずつ用紙に記入して行われた。ブラッター会長には54協会が加盟するアフリカ連盟(CAF)や、日本をはじめ46協会加盟のアジア連盟(AFC)が支持を表明していた。

 アリ王子は、出馬を辞退した元ポルトガル代表MFルイス・フィーゴ氏(42)ら2人とともにFIFAの組織改革を公約に掲げて欧州連盟(UEFA)などの支持を受けた「反ブラッター」派。選挙の構図は変わっていなかったが、AFC所属のオーストラリア協会がアリ王子支持を明言し、これまでになかった動きも出ていた。

 日本協会の田嶋幸三副会長(57)が、日本人4人目のFIFA理事として正式に承認された。(共同)

続きを表示

2015年5月30日のニュース