×

岡崎 今季初公式戦で1号!サイドに「限界」1トップで一発回答

[ 2014年8月2日 05:30 ]

アステラス・トリポリス戦に先発出場し、攻め込むマインツの岡崎

 欧州リーグ予選3回戦第1戦が7月31日に各地で行われ、マインツの日本代表FW岡崎慎司(28)が公式戦開幕戦で今季初ゴールを挙げた。ホームでのアステラス・トリポリス(ギリシャ)戦で1トップでフル出場。0―0の前半45分に貴重な決勝点を奪い、1―0の勝利に貢献した。屈辱のW杯ブラジル大会を経て18年ロシア大会では従来のサイドMFではなくFWとしての出場に意欲。再出発の第一歩を順調に踏み出した。

 ブラジルの地での苦い経験は血となり、肉となっていた。前半45分、ゴール前での混戦で体を投げ出した岡崎が右足でスライディングシュート。これが決勝点となりヒュルマンド新監督の下で初めての公式戦を白星で飾る立役者となった。

 「ま、よく体が動いたなって感じですね」

 相手はW杯ブラジル大会第2戦で対戦したギリシャのチーム。淡々と振り返ったが、欧州主要リーグに所属する日本人選手の中で今季公式戦第1号ゴールは、W杯で感じた課題と向き合う姿勢が呼び込んだものだった。

 W杯ギリシャ戦は0―0の引き分け。「ギリシャ戦の時もあったけど、ああいう相手にブロックを固めて引かれた時にどうすべきか、というのが自分で分からなかった」と振り返ったように岡崎自身もシュートなしに終わった。この日の相手も代表同様に堅固な守備を採用。だが「それ(ギリシャ戦)を教訓にして1トップに入った時には下がったりしてリズムをつかむとか必要になってくる」と味方からボールを引き出すよう何度も動き直した。また「(DFを)背負った時のクオリティーは自分自身に足りないところ。上げてかなきゃいけない」と前線でボールをキープすべき場面で体を張った。明確な課題を意識して臨んだことが好結果につながった。

 すでにアギーレ体制で臨む4年後の大舞台を見据えている。ザックジャパンでは主に2列目の右サイドだったが「サイド(MF)だと限界を感じた。日本が勝つにはいつも得点を取れる位置にいるべき」と4年後のロシアではFWとして出場することを宣言。「FWだったら、ちょっと動けなくても脅威になれるやり方というのがある」。この日はトラップミスやパスミスをするなど決して絶好調ではなかった。それでもストライカーとして、いかなる時でも得点を奪う最も必要なすべを身につけようとしている。

 昨季はリーグ戦15得点で欧州主要リーグでの日本人最多ゴール記録を更新。点取り屋として意識をより強めた今季は、さらに上を目指していく。

続きを表示

この記事のフォト

2014年8月2日のニュース