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FW矢野 完封貢献&決勝ヘッド!サイドバックで切り開く新境地

[ 2014年4月30日 05:30 ]

<FC東京・名古屋>後半3分、名古屋・矢野(右)はヘディングでゴールを決め笑顔を見せる(中は闘莉王)

J1第10節 名古屋1―0FC東京

(4月29日 国立)
 4年前のW杯南アフリカ大会に出場した名古屋FW矢野が、西野監督の眼力と手腕で復活した。決勝点はストライカーらしい見事なヘディング。しかし、ほとんどの時間は右サイドバックとして東や武藤をマークしてFC東京を無失点に封じた。

 開幕からFWの控えだったが、19日の甲府戦で「プロになってからはない」という右サイドバックで先発出場。ケガ人が重なる苦肉の策だったが、この日が3試合目だった。「慣れてきた部分もある」と言うが、全く違うポジションでプレーするのは簡単ではない。FWも守備をするとはいえ、ボールを奪うスライディングなどは普通はしない。だが、西野監督は1メートル85の長身で空中戦に自信を持つ矢野について「前後の動きができるし、対人守備も強い」と潜在能力を見抜いていた。キャンプ中から緊急時に矢野をDFで起用するプラン、本人とも話し合っていた。

 J1通算38点、FWとしてW杯にも出場したプライドもある。ケガ人が戻れば再びFWとして勝負する覚悟もある。だが、矢野は言う。「出ている以上はそのポジションでの仕事をするだけ」。西野監督との対話で新境地を開いた。

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2014年4月30日のニュース