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ウルグアイ戦へ最高のアピール!柿谷“御礼マルチ弾”で勝利貢献

[ 2013年8月11日 06:00 ]

<大宮・C大阪>前半3分、先制点を決め、ペロリと舌を出すC大阪・柿谷

J1第20節 C大阪3-0大宮

(8月10日 NACK)
 これが柿谷だ!J1第20節は各地で9試合があり、C大阪は日本代表FW柿谷曜一朗(23)が大宮戦で絶妙なトラップからゴールを決めるなど2得点を挙げ、3―0の勝利に貢献した。首位の広島は磐田を2―1で下し、2試合ぶりの勝利。2位の横浜は中村俊輔(35)のヘディングゴールなどで鳥栖を2―1で退け、勝ち点1差をキープした。

 ザックジャパンの新星が試合を支配した。開始早々の前半3分、MF南野が放ったシュートのこぼれ球に柿谷が真っ先に反応。最終ラインを抜け右足で5試合ぶりとなるゴールを叩き込んだ。同26分にはMFシンプリシオの後方からの縦パスを右足で絶妙なトラップ。GKとの1対1を冷静に沈めて今季12点目を挙げた。「(2点目は)ゴールに向かってトラップできればと思っていた。あのシーンはうまくいった」。昨季の通算11得点を20節目で早くも抜いた。

 東アジア杯で得点王に輝き、本田や香川ら欧州組も加わった親善試合ウルグアイ戦へのメンバーに再び名を連ねた。選出の御礼とばかりに決めた今季3度目の“マルチ弾”。だが、気温34・2度という酷暑のピッチを走り続ける理由はほかにもあった。

 DF新井場の発案からベンチに掲げられた「15吉野」のユニホーム。同学年で仲のいいMF吉野が、7月27日に左膝前十字靱帯(じんたい)断裂で全治8カ月の重傷を負った。昨年11月にも同じ負傷。そのケガが癒え全体練習に合流した直後の悲劇だった。「吉野がまたケガをしてしまって…。でも、元気づけるために僕らが頑張らないといけない」。試合後には、サポーターの前で全選手が吉野のユニホームを着用。手術を控える仲間と一緒に喜びを分かち合った。

 柿谷は後半19分にシンプリシオが挙げたダメ押し弾の起点にもなるなど、全3得点に絡む活躍を見せた。チームの連敗を止めて吉野へ白星を贈るとともに、欧州組との初共存になるウルグアイ戦へ最高の弾みをつけた。「(かつての同僚の香川とは)お互いが成長を見せ合うのは楽しみだし、練習からワクワクすると思う」。期待感を胸に代表へと向かう23歳が、ザックジャパンの前線に新たな変化をもたらす。

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