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香川 気合の断髪!古巣本拠で“心機1点”決める

[ 2011年10月11日 06:00 ]

ボール回しで笑顔を見せる香川(左は長友)

W杯アジア3次予選C組 日本―タジキスタン

(10月11日 長居)
 日本代表は11日、W杯アジア3次予選のタジキスタン戦に臨む。チームは10日、会場の大阪・長居スタジアムで最終調整。不振にあえぐFW香川真司(22=ドルトムント)はヘアスタイルを変え、自らに気合を注入した。若きエースはC大阪時代のホームスタジアムの大声援に後押しされながら、W杯予選初ゴールで復調のきっかけをつかむ。
【予想スタメン W杯アジア3次予選】

 悩めるエースが決意の断髪だ。ピッチで汗を流す香川の髪の毛がサイドから後ろにかけて短く刈り込まれていた。「今はメンタルがうまくいっていないし一番苦しい」と自らも認めるスランプの真っただ中。DF槙野は「あいつイメチェンしたんですよ。調子が悪いんで髪を切ってコンディションを上げたいんじゃないですか」と仲間の胸中を代弁した。

 最近は本来の姿と程遠い状態が続いている。8月の韓国戦で2得点を奪った後は日本代表とドルトムントを合わせ12戦で1得点。7日のベトナム戦も不発。3―4―3布陣にチーム全体が戸惑い、香川も苦しんだ。その悪い流れを断ち切ろうという思いが、断髪という験直しに結びついた。

 タジキスタン戦は不振を脱却するための好材料がそろう。長居はC大阪時代に公式戦53試合(日本代表を除く)で24点を量産した相性抜群のピッチで「見慣れた風景だし、イメージはいい」。システムも慣れ親しんだ4―2―3―1の左MFで臨む可能性が高い。トップ下には「パスの感覚がいいので、やっていて楽しい」というMF中村の先発が濃厚。ボランチには遠藤が入り「たくさんパスを入れてくれるのでやりやすい」と、2人の先輩からのサポートも心強い。

 現在、マンチェスターU、ACミラン、ユベントスなどが争奪戦を繰り広げる逸材。イタリアのサッカー専門サイト「イタスポルトプレス」はマンUがドルトムントと交渉中と報じた。本来の輝きを取り戻せば争奪戦は過熱するはずで、絶好の発奮材料になりそうだ。

 誰もがエースの復調を待ち望む。「彼はとても士気が高い。チーム全体が彼の特長を生かそうとしている」とザッケローニ監督。周囲の期待は本人が一番よく分かっている。「無心でプレーすることが一番良い状態になる。結果を出したい」。香川にとって大阪の地は、長いトンネルを抜け出す絶好の舞台になる。

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