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香川 シリア戦トップ下で決める!

[ 2011年1月13日 06:00 ]

和やかムードで練習する日本代表の岡崎(手前)と香川

アジア杯 日本-シリア

(1月13日 カタール)
 日本代表は13日(日本時間14日未明)、カタールSC競技場で行われる1次リーグ第2戦でシリアと対戦する。決勝トーナメント進出に向けて負けられない一戦で、トップ下での先発が濃厚なMF香川真司(21=ドルトムント)が昨年9月4日のパラグアイ戦以来となる国際Aマッチ5試合ぶりのゴールを狙う。9日の初戦で格下ヨルダンを相手に痛恨のドロー発進となった嫌な流れを、背番号10が断ち切る。 
【アジア杯 予想スタメン】

 負けることの許されないシリア戦に向けて行われた12日の公式練習。ピッチに入ると香川はすぐにザッケローニ監督に呼ばれ、約1分間話し合った。引き分けに終わったヨルダン戦から中3日で迎えるFIFAランク110位との対戦。指揮官から期待をかけられたキーマンは同じ失敗は繰り返さない。「引いた相手にはシュートの意識を持つことが大事だとあらためて感じた。シリアも引いてくることに変わりないと思うし、常にシュートを狙いたい」。視線の先にあるのは昨年9月4日のパラグアイ戦以来となる国際Aマッチ5戦ぶりのゴール。自らの一撃で嫌なムードをぬぐい去る決意を示した。

 2大会ぶりの優勝に向け、香川の活躍は不可欠となる。日本は92年広島大会、00年レバノン大会、04年中国大会を制して、イラン、サウジアラビアと並ぶ優勝回数を誇るが、その3大会では背番号10を背負う司令塔の活躍が目立った。00年レバノン大会では名波、04年中国大会では中村がMVPを獲得。広島大会でもラモスが決定機を何度も演出してカズのMVPを後押しした。日本のアジア制覇の歴史は10番の歴史に重なるだけに、今大会からエースナンバーを継承した21歳にかかる期待は大きい。

 香川はヨルダン戦に左MFで先発出場。前半40分にGKとの1対1を外すなど精彩を欠いたが、後半13分からトップ下に入ると輝きを取り戻した。シリア戦では、ドルトムントで今季公式戦27試合12得点を記録した本来の中央の位置で先発する可能性が高く「自分としてはトップ下の方がやりやすいというのはある」と気合十分。10日の練習後には本田圭とピッチ上で意見を交換し、意思疎通もできている。

 新たな“10番像”の確立を目指す香川は決定機の演出はもちろん、自らフィニッシャーの役割を担うことを意識。「自分は司令塔というタイプじゃない。その分、決定力で存在感を示したい」と言い切った。MVPと得点王のダブルタイトルとなれば、84年の賈秀全(中国)、07年のマフムード(イラク)に続き3人目。中村も名波もカズもなし得なかった日本人初の快挙に向け、まずはシリアのネットを揺らす。

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2011年1月13日のニュース