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ザック監督を直撃「向上心ある日本」「素晴らしいFWいる」

[ 2011年1月1日 06:00 ]

季節外れの?クリスマスツリーを背に笑顔で引き揚げるザッケロー二監督

 2011年の幕開けを前に日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)がインタビューに応じた。今年は1月7日開幕のアジア杯(カタール)、7月には南米選手権(アルゼンチン)が控え、9月には14年W杯ブラジル大会アジア予選も始まる。イタリア人指揮官が勝負の2年目に向けて熱く語った。日本代表は31日、大阪府内での合宿を打ち上げた。2日に再集合し、3日にカタールへ出発する。

【アジア杯日程 日本代表メンバー】

 就任2年目を迎えるザッケローニ監督は、2011年を14年ブラジル大会に向けた「序章」と位置づけている。
 ザッケローニ監督 11年にはアジア杯と南米選手権がある。W杯予選も始まる。非常に忙しい年になるね。2つの大会で選手の貢献度を見極めていきたい。また私の考えをチームに浸透させていく作業もする。若い選手のテストも交ぜていきたいと考えている
 念頭にあるのはW杯南アフリカ大会からの世代交代だ。Jリーグには物足りなさを感じながらも指揮官は日本の若い才能を高く評価している。
 ザッケローニ監督 Jリーグはきれいなサッカー。欧州は2本パスをつなげばすぐつぶされる。それがまだJには見られない。私が試合を見る時には頭脳、フィジカル、技術、戦術の4つがバロメーターになる。総合力が高い選手に期待する。日本の若い才能の可能性を信じている
 日本の育成システムには絶対の信頼を置く。98年W杯、00年欧州選手権を制したフランスの再現を脳裏に描いている。
 ザッケローニ監督 日本の育成システムはまず個人の育成から始まる。それから戦術。欧州とは逆だが、これが素晴らしい。欧州では“個”がおろそかなんだ。25年前フランスが今の日本のようなアカデミーをつくり90年代後半タイトルをほとんど手中にしたね
 だからこそ日本のサッカーの将来をリスペクトしている。永遠の課題とされる決定力不足についても楽観している。
 ザッケローニ監督 素晴らしいFWがいるじゃないか。決定力不足はない。これは本音だよ。例えば、ブラジル大会で母国のイタリアと対戦する。欧州は成長が止まっていて、アジアの成長は続いている。もう一つ、イタリアは向上心に欠け、日本にはそれがあふれている。面白い試合になると思うよ
 ザッケローニ監督は日本の潜在能力に太鼓判を押した。3年後のW杯での成功を確信しているかのような口ぶりだった。

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2011年1月1日のニュース