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苦しんだけど…鹿島学園「泥臭く」初戦突破

[ 2011年1月1日 06:00 ]

<鹿島学園・大分鶴崎>前半、シュートを放つ鹿島学園・近藤

 【全国高校サッカー・鹿島学園2―1大分鶴崎】2大会前にベスト4に入った鹿島学園(茨城)が、苦しみながら初戦を突破した。序盤は、大分鶴崎(大分)の速いテンポにリズムがつかめず、後手に回る展開だった。怒とうの反撃を開始したのは、相手のプレッシャーが緩み始めた後半だ。主役は、泥臭いプレーを身上とし、2得点に絡んだFW近藤だ。

 後半17分、ペナルティーエリアの右側から得意の右足を一閃(せん)。強烈なシュートは右ポストを叩き逆サイドへ。待ち構えていたDF小野が決めて先制。後半34分にはショートCKからのクロスを近藤が頭で流し込んで試合を決めた。「実は足より頭(のシュート)が得意なんです。泥臭く決められて良かったです」。近藤はうれしそうに胸を張った。
 新人戦、インターハイ予選も制しており茨城県内では無敵を誇る。自信を胸に乗り込んだが、前日はチーム全体が緊張感に包まれていた。30日の開会式で選手宣誓の大役を務めた主将のMF請川は途中、約20秒間も沈黙してしまった。100回近く練習していたが、極度の緊張からセリフが飛んでしまったという。その主将が決勝点をアシストして汚名返上。チームを加速させた。
 試合後、鈴木監督は「後半はペースをつかめました」と安どの表情で振り返りつつ「大分さんの出足が凄かったが、あのプレッシャーの中でもボールを動かせないと」と反省を口にした。次戦は優勝候補の滝川二と激突する。指揮官が「チームの心臓」と絶大な信頼を置く請川は「内容は全然ダメ。このままでは次負けてしまう」と、勝ってかぶとの緒を締めた。
 ▼大分鶴崎DF藤川(攻勢だった)前半に得点できれば流れは違ったと思う。終了間際の自分の得点は、全員で取ったもの。

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2011年1月1日のニュース