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怒とうの大逆転!川崎F 3連勝で4位浮上

[ 2009年5月25日 06:00 ]

<FC東京・川崎F>後半23分、豪快なボレーで決勝ゴールを決める川崎F・レナチーニョ

 【川崎F3-2FC東京】川崎Fが多摩川クラシコを劇的勝利で制した。0―2とリードされながら、後半13分にFWジュニーニョ(31)が追撃の1点目を決めると、同20分にMF谷口博之(23)が同点弾、その3分後にFWレナチーニョ(22)が勝ち越しゴールとわずか10分間で怒とうの3ゴールで大逆転。リーグ3連勝で6位から4位に浮上した。

【試合結果


 1本のスルーパスで流れが変わった。0―2の後半13分、ジュニーニョのスルーパスに飛び出したFW鄭大世がペナルティーエリア内で倒されPKを得る。「オレがゴールを入れないで良かった」と鄭大世。倒した相手DFブルーノ・クアドロスは退場。ジュニーニョがPKをきっちり決めてまず1点を返すと、1人少なくなったFC東京相手に攻撃陣が暴れ回る。同20分には素早いリスタートから最後は谷口が右足で同点ゴール。さらに同23分にレナチーニョが左からのクロスを右足で合わせ決勝点を決めた。

 後半、関塚監督が動いた。FC東京の攻守のバランスを壊すため開始から2トップを3トップに変え、同9分からはDFラインの構成を変更した。「向こうは対応できていなかった」とMF中村が話すように、相手が混乱しているスキに一気に畳み掛けた。同じく相手が10人になった4月26日の広島戦では中村が後ろで冷静にボールを回すよう訴えたが、攻め急いで自滅してドロー。「あの時のことが頭にあったんじゃないかな」(中村)。この日は落ち着いてボールを回しチャンスを見逃さなかった。

 「ジュニーニョのクロスが良かったから」と笑うレナチーニョにとっては節目の一戦だった。公式戦6戦4発とチーム一の決定力と技術を持つが、守備力に不安があり、リーグ戦での先発は今季4試合目。股関節痛のヴィトール・ジュニオールの代わりに得たチャンスで結果を残した。川崎Fとの契約は6月末で切れる。クラブ側は契約延長を希望しているが、練習が再開する30日までブラジルに帰国し「家族と話してよく考えたい。ただ、自分はフロンターレと日本は大好き」と今後について考えるという。覚悟が結果を生んだ。

 「みんな勝負どころをとらえることができた。3点取れる力はあるから」とチームの成長に満足げな中村。これで今季初のリーグ3連勝で4位に浮上。川崎Fがようやく波に乗った。

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2009年5月25日のニュース