【ヴィクトリアM】クリノプレミアム 松岡の伊藤伸師へ恩返し「道悪歓迎。ちょっと渋った方がいい」

[ 2022年5月13日 05:30 ]

厩舎周りで運動するクリノプレミアム(撮影・西川祐介)
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 07年コイウタでVの松岡正海(37)とのコンビで初G1に挑むクリノプレミアムにも注目だ。

 通算22戦目にしてG1初舞台。クリノプレミアムの伊藤伸師はしみじみ語る。

 「ようやくこんな大きいレースに出られるまで来られた。胸を借りるつもりでやっていきますけど、精いっぱい頑張ってほしい」

 松岡との強固な絆。鞍上の長期離脱で一度離れた手綱が2走前の中山牝馬Sで戻ると息を吹き返した。大外枠の不利も乗り越え、一気差しで重賞初V。前走・福島牝馬S(2着)は強気の立ち回り。首差惜敗も成長した姿をアピールした。

 19年12月の2歳未勝利戦1着以来、実に2年3カ月ぶりの騎乗となった2走前を松岡は述懐する。「若い時は口向きの難しいところがあったが、だいぶ丸くなった。返し馬でもいい馬になった印象だった」。続く福島牝馬Sは「内容は良かったと思うけど、自分がうまく乗れなかった。仕掛けが早くて、負けてしまった」と実直に振り返る。

 03年にデビューした松岡には特別な思いがある。「伊藤先生にはデビューの頃から、可愛がっていただいています。今週は先生のために頑張りたい」。その言葉を伝え聞いた指揮官は「うれしいです」と頬を緩ませた。「彼が長期休養に入ったのもうちの馬でケガをしてしまったので…。正海には全信頼を置いています」と目を輝かせた。松岡のJRA厩舎別騎乗数は、手塚厩舎(766戦=78勝)、相沢厩舎(655戦=56勝)に続き、伊藤伸厩舎は3位の332戦(20勝)。数多くの馬を任されてきた。伊藤伸厩舎の管理馬で挑むG1は今回が初めて。燃えないはずがない。

 松岡にとって、ヴィクトリアMは07年コイウタで自身のG1初制覇を飾った思い出のレース。「G1なので位置取りは大事。個性のある馬が多いので、そういった相手に個性を出せないといけない。道悪?どちらかというと歓迎。あまり時計が速くなるより、ちょっと渋った方がいいと思う」と意気込んだ。松岡騎乗時は【2・2・0・0】で連対率100%。朗報の雨予報。12番人気の人気薄で栄冠を勝ち取った15年前の再現はあるのか?熱血漢・松岡の剛腕に熱視線が集まっている。

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2022年5月13日のニュース