【ジャパンC】コントレイル引退式に4200人 矢作師、次は産駒で凱旋門賞獲り

[ 2021年11月29日 05:30 ]

矢作師を背に引退式に登場したコントレイル(撮影・会津 智海)
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 感動の有終ゴールから1時間後。コントレイルの引退式を、約4200人がパドックで待っていた。リスグラシューの引退式と同じく矢作師自らが騎乗し、ダービー優勝時の「5」のゼッケンを着けて2周。ライトに照らされたその馬体は、黄金色に輝いていた。

 矢作師の目には光るものがあった。「言葉にならないです。寒い中、こんなに遅くまで残っていただいて…。ありがたいことです」

 「チームコントレイル」で成し遂げた大団円。指揮官は「初めてコントレイルにまたがって、空を飛んでいるようでした。きっと子供も同じように飛んでくれるはずです。コントレイルの子供で凱旋門賞を獲りに行きたいと思います」と目を輝かせた。2年間の競走生活が走馬灯のように駆け巡る。無敗3冠が懸かった菊花賞前は眠れない日々が続いた。今年初戦の大阪杯(3着)は豪雨に泣き、宝塚記念を断念した。「宝塚を回避したのは疲れだけでなく、実は脚部不安もあった」と苦闘も明かした。それでもみんなで必死に復活を模索した。「今秋は攻めても脚元が悪くならない。3冠の時のプレッシャーがあるから今日は大丈夫だった」。人馬を信じ抜いたゆえの至高の結末だった。

 栗東に一度戻り、今週後半にはけい養先の社台スタリオンステーション(北海道安平町)へ。福永は「無敗3冠馬(ディープインパクト)から生まれた無敗3冠馬。その流れを継続できるのはコントレイルだけ。きっと素晴らしい子を送り出してくれると思います」とエールを送った。産駒のデビューは25年夏。父の偉大な血を「飛行機雲」のようにつないだコントレイルには、輝かしい未来が待っている。

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