【第129期修了記念競走】西岡 香川から初チャンプ、11・5まるがめでデビュー

[ 2021年9月23日 05:30 ]

養成所チャンプとなった西岡(中央)、2着の藤原(左)、3着の藤田
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 ボートレースの「第129期修了記念競走」が22日、福岡県柳川市のボートレーサー養成所で行われ、養成所チャンプ決定戦は西岡顕心(20=香川)がインからコンマ05のスタートを決め、完璧なターンで押し切り栄冠を手にした。香川支部からは初のチャンプ誕生となった。男子20人、女子8人の修了生28人は11月から全国各地のレース場で、それぞれデビュー戦を迎える。

 拍手と歓声を送る同期の元へ会心の笑みで引き揚げてきた西岡。それでも決して喜びを爆発させず、一緒に優勝戦を戦った5人へあいさつして回る姿が印象的だった。

 レースはピット離れで3号艇の青木が飛び出したが、インは西岡が死守。5艇がゼロ台スタートと強烈なスリット合戦となったが、コンマ05のトップタイの踏み込みから他艇に何もさせない完封劇でゴールを駆け抜けた。「集中して最高のターンをすることを心掛けていました。進入は全く予想していませんでしたが、何も考えずに回れました」

 教官の評価は“運動音痴”だが、モトクロスの四国チャンピオンであり、ジェットスキーもこなす。非凡なセンスとボートに真剣に向き合うことで勝率、修了記念競走ともトップの座に立った。「全ての訓練が充実して、凄く楽しかったです」と養成所での1年間を振り返った。

 小さな頃から憧れていたボートレーサーのスタートラインに立ち「丸野一樹選手や片岡雅裕選手のように、実力があるのに謙虚なレーサーになりたいです。“西岡が走るから、見に行こう”と思ってもらえるようになりたい。そして香川の先輩方と一緒に香川支部を強くしたいです」と力強く目標を語った。

 訓練を重ね11月5日にまるがめでデビュー戦を迎える。「新人らしく陸(おか)の上でも、水面でも走り回ります」と意気込む養成所チャンプの今後の走りに注目だ。

 ◇西岡 顕心(にしおか・けんしん)2001年(平13)7月7日生まれ、香川県出身の20歳。モトクロスのA級ライセンスを持ち、18、19年の四国モトクロス選手権チャンピオン。リーグ戦は第2戦を5コース捲り、第6戦を逃げで制し、リーグ戦勝率7・53でトップ。1メートル63、51キロ。血液型AB。

 《吉川昭男Jr晴人「父超えたい」》小さい頃から父に憧れ、ボートレーサーの道を選んだ吉川晴人(18=滋賀)が無事に修了式を終えプロの仲間入りとなった。2000勝レーサー吉川昭男の次男で、叔父はA級選手の吉川喜継。ボートの世界が身近で、活躍する姿を見てきた。養成所では活躍できなかったが「いつかは力をつけて、父を超えたいです」と努力を続ける覚悟はできた。担当の原田富士男実技教官も「真面目で言われたことは全部やるし、やり続けられる。滋賀支部の環境がいいから化けるかも」と期待している。11月23日のびわこでデビュー予定だ。

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2021年9月23日のニュース