【札幌2歳S】ダークエクリプス 父ドゥラメンテ譲りの脚さばき、天国にV届ける

[ 2021年9月2日 05:30 ]

<札幌2歳S>札幌競馬場のダートコースで追い切ったダークエクリプス=左奥(撮影・千葉 茂)
Photo By スポニチ

 「第56回札幌2歳S」(4日、札幌)の追い切りが1日、札幌競馬場で行われた。函館で新馬勝ちのダークエクリプスは、ダートコースでびっしり追われて万全の態勢。8月31日に急死したドゥラメンテの産駒。デビュー戦を迫力十分に完勝した好素材が、父にささげる重賞Vを狙う。

 急逝した父に弔い星をささげたい。ダークエクリプスは今週の3重賞でただ1頭のドゥラメンテ産駒。父が引退後に過ごした北の地で元気いっぱいに脚を伸ばした。

 ダートコースで矢作厩舎のボーヴィヴィエンヌ(3歳未勝利)、タウゼントシェーン(3歳1勝クラス)を大きく追走。父譲りのきびきびとした脚さばき。しっかり差を詰め、最後はいっぱいに追われてタウゼントから少し遅れてゴールした。5F68秒9~1F12秒7。今野師は「最後はいっぱいだったが動きは良かった。新馬戦前は軽い調整だったが落ち着きも出て、しっかりやれる。体重は変わらないが体には張りがある」と声を弾ませた。

 魅力にあふれる函館でのデビュー戦だった。師が「練習の時からセンスがいい」と話す通り、スタートのタイミングが抜群。スピードの違いでハナをうかがったが、外から他馬が来るとスピードを制御し、控えて好位で折り合った。直線では前2頭の間を割り、豪快に突き抜けた。父は3歳の早い時期まで行きたがるなど子供っぽい面を見せたが、こちらはすでに非の打ちどころがない。

 ダークエクリプスは母系も凄い。母の母がウインドインハーヘアでディープインパクトは叔父に当たる。近親には17年ダービー馬のレイデオロ。重賞ウイナーがずらりと並ぶ。

 ポイントは初めての札幌か。それでも師は「新馬戦の前に札幌の芝で追い切っている。あまり心配はないですね」。目指すは天国へと旅立った父にささげる重賞制覇。ターフで常に眼光鋭かったドゥラメンテのように、札幌の直線を突き抜ける。

続きを表示

2021年9月2日のニュース