【ダービー】鹿戸師&娘・成瀬琴 エフフォーリア世界挑戦…その時また家族写真を

[ 2021年5月24日 05:30 ]

エフフォーリアでダービー制覇を目指す鹿戸師(右)にインタビューする師の長女で馬事文化アイドルの成瀬琴(撮影・村上 大輔)
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 【成瀬琴が直撃インタビュー2】競馬の祭典「第88回ダービー」(30日、東京)ウイークがいよいよスタート。皐月賞馬エフフォーリア(牡=鹿戸)が史上8頭目の無敗2冠制覇に挑む。送り出す鹿戸雄一調教師(59)に競馬アイドルグループ「桜花のキセキ」で活躍中の長女・成瀬琴が直撃インタビュー!根掘り葉掘りのツッコミで父の胸に秘められたダービーの勝算を聞き出した。

 成瀬琴(以下、娘) エフフォーリアは祖父のシンボリクリスエスに似てるらしいね。
 鹿戸師(以下、父) 牧場で秋田先生(秋田博章キャロットファーム社長)にも指摘されたんだけど、トモの筋肉の付き方が似ている。シンボリクリスエスも立派な体をしていた半面、トモが緩くて完成までに時間がかかった。青葉賞を勝った時、藤沢(和雄)先生は騎乗した武豊騎手に「良くなるのは秋になってからです」って言われたそうだ。エフフォーリアもこれほど立派な体なんだからトモにもう少し筋肉がついてもと思う。一戦ごとに力をつけているが、本当に完成するのは秋なのかも。
 娘 この写真はゼンノロブロイの英国遠征に同行したパパと家族の思い出の1枚。世界に挑むエフフォーリアを挟んで家族みんなでまた写真を撮りたいね。
 父 もちろん、世界のG1にも挑戦できる馬だと思っているし、いずれ挑んでみたい。
 娘 その前に皐月賞を勝った時の約束覚えてる?家族みんなにプレゼント買ってくれるって言ったよね。
 父 そういえば、まだ買ってないね。コロナ禍で外出できないからな。
 娘 ダービー勝ってから2冠分まとめてでいいよ。
 父 捕らぬ狸(たぬき)の皮算用っていうだろ。勝ってからの相談だな。順調にさえいけばと思うけど、順調さを維持するのが一番難しい。油断は禁物。
 娘 運も味方に付けないとね。験担ぎとか…。
 父 久保田金造厩舎から開業時に頂いた馬頭観音の掛け軸がうちの厩舎にあるよね。毎週、お神酒とお水とニンジンを供えている。俺が久保田厩舎の所属騎手だった時代は掛け軸の前に勝負服を置いて全員で手を合わせてから競馬に行ったものだ。ダービーも最後は神頼みだな(笑い)。
 娘 家族全員、クラシックの夢をかなえてくれたエフフォーリアの大ファン。ダービー当日は仕事が入っているけど、必ずLINEするね。おめでとうメッセージだよ、きっと。

◆自宅にいる時より頼もしく映る父…頑張れ!◆

 <取材後記>初めて父の厩舎に取材という形でお邪魔しました。自宅にいる時よりはるかに頼もしく映る父の姿やスタッフさん、そして競走馬たち。“世代No.1を決める一生に一度の特別なレース”と、父が日頃から口にしていたレースがついにやってきます。
 今回、話を聞いて日本ダービーへの期待は高まるばかりです。そして何よりもエフフォーリア。無事に彼らしい競馬ができることを祈っています。頑張れ、エフフォーリア!お父さん!!(成瀬 琴)

 ◇鹿戸 雄一(しかと・ゆういち)1962年(昭37)5月23日生まれ、北海道出身の59歳。84年3月、騎手デビュー。02年から5年間、藤沢和厩舎の調教にも加わり、JRA通算346勝(重賞4勝)で07年引退。調教師に転身し08年3月開業。JRA通算347勝。同重賞9勝、G1は08年ジャパンC(スクリーンヒーロー)含め2勝。家族は夫人と1男1女。
 ◇成瀬 琴(なるせ・こと)4月4日生まれ、茨城県出身。JRA鹿戸雄一調教師の長女。乗馬技能認定3級。昨年6月、「馬事文化応援アイドル・桜花のキセキ」に加入。競馬予想番組に出演するなど活動の幅を広げている。血液型A。

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