【ダービー】エフフォーリア2冠お願い！鹿戸師にアイドル娘・成瀬琴がインタビュー

エフフォーリアでダービー制覇に意気込む鹿戸師（左）と師の長女で馬事文化アイドルの成瀬琴（撮影・村上　大輔）
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　【成瀬琴が直撃インタビュー1】競馬の祭典「第88回ダービー」（30日、東京）ウイークがいよいよスタート。皐月賞馬エフフォーリア（牡＝鹿戸）が史上8頭目の無敗2冠制覇に挑む。送り出す鹿戸雄一調教師（59）に競馬アイドルグループ「桜花のキセキ」で活躍中の長女・成瀬琴が直撃インタビュー！根掘り葉掘りのツッコミで父の胸に秘められたダービーの勝算を聞き出した。

　成瀬琴（以下、娘）　うちのファミリーは鹿戸厩舎の馬が出走するたびにLINEでメッセージを交わす習慣があります。パパ（鹿戸師）に対してママと私と弟がそのレースの感想をラインするのです。負けた時は慰めの、勝った時はお祝いの言葉。エフフォーリアが皐月賞勝った時の私のメッセージ…覚えてる？
　鹿戸師（以下、父）　なんだっけ？
　娘　「パパの長年の努力と葛藤が報われたね。ダービーも勝ちましょう」
　父　そうだったな。こつこつ真面目に地道にやれば絶対いいことある。昔からそう言ってたよね。なかなか報われなかったけど、こうやっていいこともある。
　娘　クラシックもいけるなと思ったのはいつ？
　父　百日草特別を勝った時に凄い切れ味を見せてくれた。あの2戦目のレースを見て、クラシックを意識できる馬だと思った。
　娘　家族の間でエフフォーリアが話題になったのも共同通信杯の前くらいよね。まさか無敗で皐月賞馬になるとは…。
　父　共同通信杯の勝ち方が凄く強かったからね。これなら皐月賞も勝てるなと…。
　娘　自信あったの？
　父　絶対勝てるとまでは思わなかったけど、期待以上に強い競馬だった。
　娘　一番のセールスポイントは？
　父　今も負けていないこと（笑い）。フットワークが凄くいいんだ。稽古でもとても良く見せる。一瞬の脚が速いからレースではその脚で一気に後続を引き離しちゃう。最後まで真面目に一生懸命走るから抜けた時には（勝利は）間違いないって感じ。難しいところが何ひとつない馬。
　娘　スピードタイプ？それともパワータイプ？
　父　スピード、切れ味もあるし、パワー、スタミナもある。お父さんのエピファネイアもスピードとスタミナを兼備していた。父系のいいところを引き継いでいる。
　娘　初の2400メートル。2000メートルまでしか経験がないけど大丈夫？
　父　折り合い面に成長がうかがえるし、特に心配してない。
　娘　性格もいいんだ？
　父　穏やかな馬で、とても普段からいい子。凄く人懐っこくてね。手を焼かせるようなことはしない。うちの子より出来がいいかもな（笑い）。
　娘　手を焼かせる子で失礼しました。
　父　いや、この馬も最初は大変だったよ。2歳の夏前に来たんだけど、大きくて凄く立派な馬だった半面、体が緩かった。精神的に弱い面もあって腹痛を起こしちゃう。スタッフみんな苦労したけど、今は丈夫になってくれた。
　娘　この春には一回り成長したって言ってたよね。
　父　皐月賞くらいから筋肉のメリハリがついてきた。体も締まって、さらに立派な馬に成長したなと。
　娘　完成度でいえば何％？
　父　共同通信杯の時にはまだまだだなと思っていたが、それから完成の域に近づいてきた。90％かな。まだ伸びしろはある。
＜インタビュー2に続く＞

　◇鹿戸　雄一（しかと・ゆういち）1962年（昭37）5月23日生まれ、北海道出身の59歳。84年3月、騎手デビュー。02年から5年間、藤沢和厩舎の調教にも加わり、JRA通算346勝（重賞4勝）で07年引退。調教師に転身し08年3月開業。JRA通算347勝。同重賞9勝、G1は08年ジャパンC（スクリーンヒーロー）含め2勝。家族は夫人と1男1女。
　◇成瀬　琴（なるせ・こと）4月4日生まれ、茨城県出身。JRA鹿戸雄一調教師の長女。乗馬技能認定3級。昨年6月、「馬事文化応援アイドル・桜花のキセキ」に加入。競馬予想番組に出演するなど活動の幅を広げている。血液型A。