【ジャパンC】アーモンドアイ、出来万全99%!大団円ルメールと確信

[ 2020年11月26日 05:30 ]

3頭併せで追い切るルメール騎乗のアーモンドアイ(右)(撮影・西川祐介)
Photo By スポニチ

 エンディングテーマは9冠女王の輝きだ。新旧3頭の牡牝3冠馬が競演する「第40回ジャパンC」(29日、東京)の追い切りが25日、美浦、栗東トレセンで行われ、アーモンドアイ(牝5=国枝)が引退戦にふさわしい走りを披露した。秋の天皇賞では史上初の芝G1・8勝を達成した希代の名牝。ラストランも飾って未到の9冠と歴代賞金女王へ。足かけ4年の女王劇は大団円を迎える。同レースは26日に出走馬、枠順が確定する。

 雨上がりの午後、厩舎の自室で国枝師がB5サイズの大学ノートをめくっている。2歳の入厩時から毎日欠かさず記してきたアーモンドアイの調教日誌。「あと数ページで終わりか。足かけ4年は長いようであっという間だったけど、その競走生活にはたくさんの山があったよな」。独りごちるようにつぶやくと、熱中症など、乗り越えてきた山の数々が詰まった日誌にペンを走らせた。

 「11月25日、最終追い切り、ルメール騎乗…」。書き加えながら数時間前の調教風景がまぶたに浮かぶ。弾むフットワーク、エネルギーにあふれた体、愛くるしい澄んだ瞳、そして、馬上で浮かべたルメールの笑み…。

 「トップコンディションです。もうすぐ引退で寂しくなるけど、彼女はまだ走りたがっている。スポーツカーみたいな性能は最後まで何も変わっていない」。その乗り味をフェラーリに例えてきた主戦ジョッキーは、喜色満面で調教から引き揚げてきた。Wコースでの競走生活最後の追い切り。3頭併せの最後方から直線で最内に進路を向ける。関節の広い可動域を生かして、肩から前肢を投げ出すような独特の走法も変わらない。その両前肢蹄の上には3歳時にも着用した「ワンコ」と呼ばれる前後肢の追突を防ぐプロテクター。深い踏み込みまで同じだ。エネルギーを体内にため込むように馬なりのまま先行2頭と併入。

 「集中力もキープしているし、前走(天皇賞・秋)から中3週でコンディションを上げてきた。前走が80%なら99%です」。記者会見で思い出を問われると、恋人との別れを惜しむような表情を浮かべた。「常にトップクラスで緊張と喜びを一緒に味わってきた。僕と彼女のラブストーリー。“さよならレース”もエンジョイしたい」

 フィギュアの女王、浅田真央は引退会見でこう語った。「長い選手生活にはたくさんの山がありましたが、その山を越えて…」。ターフの女王も輝きを保ったまま、新旧3冠馬の雌雄を決する最後の山を越えようとしている。「やるべきことは残っている。感傷に浸ってる暇はないんだ」。国枝師はアーモンドアイの調教日誌を閉じて馬房に向かった。足かけ4年、希代の名牝物語をハッピーエンドで締めくくるために…。

 【9冠&歴代賞金1位へ】アーモンドアイは海外(ドバイターフ優勝)を含めて16億1202万9900円を獲得。優勝賞金3億円のJCを勝てばキタサンブラック(18億7684万3000円)を抜いて総獲得賞金歴代1位となる。

 【前走後のアーモンドアイ】
 11・1 天皇賞・秋で史上初の芝G1・8勝。美浦トレセン帰厩
 11・4 ノーザンファーム天栄(福島県)に放牧
 11・5 香港カップ(12月13日)選出
 11・12 香港カップは辞退し、ジャパンCで引退すると発表
 11・18 美浦トレセン帰厩
 11・20 ルメール騎乗で初追い切り(Wコース5F67秒4=馬なり)
※天皇賞・秋→ジャパンC、過去10年【5・4・8・40】

続きを表示

「AJCC」特集記事

「東海S」特集記事

2020年11月26日のニュース