【ユニコーンS】カフェファラオ驚速進化!レーン先週より「さらに良くなった」

[ 2020年6月18日 05:30 ]

併せで追い切るD・レーン騎乗のカフェファラオ(左)(撮影・西川祐介)
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 今後のダート界の行方を占う3歳ダート重賞「第25回ユニコーンS」(21日、東京)は“無敗馬”対決に注目。17日の最終追い切りでは、カフェファラオ(牡=堀)が新コンビを組むダミアン・レーン(26)を背にWコースで圧巻の動き。圧倒的な強さでデビュー2連勝を飾った米国産馬が登竜門を難なく突破するか。ダート3戦3勝デュードヴァン(牡=加藤征)も好気配で、梅雨の憂鬱(ゆううつ)を吹き飛ばす熱戦の予感だ。

 王の道を行く。調教馬場が開場して間もない午前6時すぎ。カフェファラオがレーンを背にWコースのど真ん中を豪快なストライドで駆け抜けた。「品がある。シンプルにいい馬。間違いなく高いポテンシャルを秘めているよ」。引き揚げてきた鞍上は、確かな手応えを伝えた。

 その最終追いはプルクラ(4歳1勝クラス)を2馬身後ろに従えてスタート。2週連続で騎乗したレーンとの折り合いは抜群だ。序盤はリラックスしていたが、4角で僚馬が内から並びかけてくると、先頭を譲るまいと気合が乗る。馬なりのまま徐々にペースを上げ、ラスト1Fは12秒1(5F67秒2)。「先週の動きも良かったが、さらに良くなっていた。まだまだ成長の余地がある」とレーン。結局、併走相手の鼻面がファラオの前に出ることは一度もなかった。

 米国のトレーニングセール(OBSマーチセール)出身。父アメリカンファラオは、37年ぶりとなる米国3冠(15年ケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントS)に加え、同年のBCクラシックも制覇し、史上初の“グランドスラム”を達成した歴史的名馬だ。偉大な父の血を継ぐ怪物のデビュー初戦は、他馬を寄せ付けない逃げ切り圧勝。前走・ヒヤシンスSでは一転、出遅れ最後方からの豪快な差し切りVを決めた。新馬戦で10馬身ちぎった2着馬バーナードループはその後3連勝で重賞制覇。絶対的能力を疑う余地はない。

 例年、世代のトップクラスが集う“スーパーG3”に、今年も大物候補がズラリ。相手関係について、森助手は「まだキャリア2戦で経験の差があって不利な面はあるものの、能力は通用すると思う。ゲートも練習して良くなった」と自信のジャッジだ。ユニコーンSの勝ち馬は15年ノンコノユメ以来5年連続でのちに砂G1を制覇している。ダート界の登竜門を突破すれば、眼前に砂王への道が大きく開ける。

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2020年6月18日のニュース