【フェアリーS】“新人”万里絵が国枝師に突撃!クンナナ 偉大な母から期待のバトン

[ 2020年1月9日 05:30 ]

美浦トレセンで国枝栄調教師(左)を直撃取材するスポニチ・武本万里絵記者(撮影・西川祐介)
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 今週の中山メインは「第36回フェアリーS」(13日)。1月に競馬担当となったばかりのルーキー・万里絵が美浦トレセンに初潜入した。ファーストアタックはダイワクンナナ。万里絵でも知ってる、あのダイワスカーレットの娘だ。新馬戦圧勝の期待の素材について国枝栄師(64)を直撃!新人でも分かる優しい解説に目からうろこがぼろぼろと落ちた。 フェアリーS

 ついに来た!初の美浦トレセン。早朝、名物の霧に包まれたコースはとてつもなく大きく馬の数も想像以上。圧倒されそう…。

 大学時代、動画サイトで見たウオッカのダービー制覇(07年)に「かっこいいな~」と、しびれた。ウオッカの子は美浦にはいないが、何度もしのぎを削ったダイワスカーレットの7番目の子がフェアリーSにスタンバイしている。ダイワクンナナ!先輩に教えられるままに双眼鏡をのぞくと、白いシャドーロールを着けた可愛いクンナナちゃんの姿が。うわー…。

 興味津々のド新人記者の質問を何と重鎮・国枝師が聞いてくださるという。まずは時系列でいかなきゃ。し、新馬戦は好位から楽に抜け出す快勝でしたね!「100点に近いよね」。そうなんだ。普段はおとなしい女の子とか…。国枝厩舎には全姉ダイワメモリー(5歳)も所属していますよね。「お姉ちゃんは気持ちのコントロールが難しくなってきたところもあるが(クンナナは)今のところは大丈夫だよ」。なるほど、よく分かりました。

 ダイワクンナナがフェアリーSに出走できるかは目下、抽選次第。ただ、初の右回りの中山も「大丈夫」と指揮官は自信をのぞかせる。「落ち着いているし元気もある。実が詰まってきたし順調に来ている。あとは出られるかどうか」。何とか出走させたいですよね。

 12戦8勝、生涯連対。母ダイワスカーレットは偉大だった。ただ、宿命のライバル・ウオッカと同様、産駒は重賞制覇に手が届いていない。「産駒初の重賞制覇を果たしてほしいね」と師は期待を語る。そして「その先は桜花賞、オークスかな」とゾクゾクするワードを口にした。アパパネ、アーモンドアイと牝馬3冠を2度達成した唯一の調教師。牝馬の扱いに慣れているせいか、競馬初心者の女性記者にも優しく対応してくださった。

 開幕週4勝で東西通じて早くもトップに立った国枝厩舎。この勢いでダイワスカーレット産駒初の重賞Vも成し遂げてしまうのか。母から娘につなぐ期待のバトン。競馬の魅力に直接触れられたような気がして、心が少し震えた。(武本 万里絵)

 ◆武本 万里絵(たけもと・まりえ)1995年(平7)1月29日生まれ、愛知県出身の24歳。南山大法学部卒。大学まで約12年間テニス一筋。スポニチ入社後2年弱は野球担当。プロ野球1年目の昨年は西武を担当し、いきなりリーグ優勝を経験。思い出のレースはキョウヘイが勝った17年シンザン記念。好きな馬はシゲルスダチ(12年マーガレットS優勝)。趣味は読書とドラマの「相棒」を見ること。

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