【スプリンターズS】コウセイ今年こそ!闘魂注入で最後はギア上げ12秒0

[ 2019年9月26日 05:30 ]

ウッドチップコースで追い切るセイウンコウセイ(撮影・郡司 修)
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 【G1ドキュメント・美浦=25日】Wコースに入ったセイウンコウセイ。その最終メニューを小田は見通していた。平田助手は手加減せずに追ってくる…。単走でスピード感満点に飛ばして迎えた直線。残り1F手前から右ムチが何度もうなり、手綱が動いた。5F65秒7~1F12秒0(いっぱい)。最後はグッとギアを上げてフィニッシュした。

 上原師は語った。「レースの週はしっかりやった方が結果が出ている。なので、ビッシリやった。動き自体も昨年(12着)と比べてもいい感じ。評価している」。愛用の美浦Wコースは今月3日から新装オープン。調教の“流儀”もブレない。最後に闘魂を注入することでG1高松宮記念制覇など3億円オーバーの賞金を積み上げてきた。

 今年こそ。陣営は3度目の挑戦となるスプリンターズSに燃える。2年前が11着、昨年が12着となぜか鬼門。そこで調整法に変更はなくてもローテーションを思い切って変えた。函館スプリントSから直行した前2年と違い、CBC賞(3着)→キーンランドC(6着)と夏に2戦。指揮官は「前2年は夏に完全にリフレッシュしたが結果が出なかった。そこで本番前に一度使った。それがプラスに出れば」と前向きに語った。

 さらにもう1点。師は中山への慣れにも期待した。意外にも中山芝の出走は前2年のスプリンターズSだけ。「個人的見解では中山のレース経験が少ないことも影響していたのかもしれない。中山は直線を向くと急坂。馬も戸惑って、結果が出せなかった面もある。馬もだいぶ大人になった。できれば枠は真ん中より内。サッと先行できるようなら」。理路整然と語る師の意気込みに小田の心はグラグラ動いた。三度目の正直。G1馬の底力が侮れない。

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2019年9月26日のニュース