【宝塚記念】レイデオロ95点 筑波山のコントラスト描く

[ 2019年6月18日 05:30 ]

クリッピングと呼ばれる毛刈りを施されたレイデオロ、入念な仕上げで大一番に臨む(撮影・西川祐介)
Photo By スポニチ

 毛をもって馬を相(そう)す。馬の良しあしは外見だけでは捉えきれませんが、馬への愛情やこだわりは毛並みに如実に表れています。レイデオロの馬体に違和感をもった向きも多いでしょう。鞍が当たるキ甲の周辺と脚元を除いた部分を奇麗に刈り上げています。クリッピングと呼ばれる毛刈り。欧州では日常的に行われていますが、毛刈りした日本の競走馬は寡聞にして知りません。若い頃に英国で学んできた藤沢和雄調教師の指示でしょう。

 クリッピングは馬体が冷えるのを防ぎます。毛が長いと、調教で汗をかいたり馬体を洗浄した後の乾きが遅くなる。人間の長い髪と一緒。風呂上がりにすぐドライヤーを当てて乾かさないと風邪をひいてしまいますが、馬は体が冷えて腹痛を起こすこともある。そこで、鞍下と脚元の毛はケガ予防のために残したうえで、残りをそっくりバリカンで刈るのです。朝晩の寒暖差が大きい今春。毛刈りには新陳代謝のアップや皮膚病予防の効果もありますが、レイデオロの場合は寒い朝を考慮した腹痛予防かもしれません。

 入念なケアで大一番に臨む藤沢和厩舎の主砲。山になぞらえるなら筑波山です。標高約250メートル付近の山の中腹に植えられた約1000本の梅の枝(梅林)が毎年冬に剪定(せんてい)され、山頂、山麓の緑と美しいコントラストを描いています。剪定には風通しを良くして成長促進や害虫の繁殖を予防する効果がある。樹木のクリッピングです。

 剪定された鹿毛の筋肉はドバイ帰りでも落ちていない。気負いながら立っていますが、目は穏やか。なにより毛ヅヤの輝きが体調の良さを雄弁に語っている。毛をもって馬を相す。毛並みを見るだけで馬の良しあしが分かることもあります。

続きを表示

「中京記念」特集記事

「函館2歳S」特集記事

2019年6月18日のニュース