丸山騎手 フィリアでコントラに“恩返し”

[ 2019年5月17日 05:30 ]

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、いよいよオークスが行われる。3歳牝馬の頂上決戦だが桜花賞をワンサイド勝ちといえる内容で圧勝したグランアレグリアがマイル路線へ行ったため、混戦ムードが漂っている。

 桜花賞2、3着のシゲルピンクダイヤ、クロノジェネシスの他、別路線組のラヴズオンリーユーも有力だが、もう1頭、別路線で注目されている馬がいる。

 コントラチェックだ。

 先週ヴィクトリアマイル(G1)を制したダミアン・レーン騎手が乗ることでも注目を集めるこの馬は3月16日のフラワーC(G3)以来の競馬になる。

 デビューから菜の花賞勝ちまでの4戦はいずれもC・ルメール騎手が乗り4戦2勝。「良いスピードがあって潜在能力の高さはかなりのモノ。気持ちの面でまだ成長の余地はあるけど、そのあたりも伴ってくれば末恐ろしい」。ルメール騎手はそう言っていたものだ。

 そのルメール騎手だが前走のフラワーCは騎乗停止中ということで丸山元気騎手(28)に鞍上を譲った。代打騎乗の丸山騎手は見事にその重責を果たす。1800メートルを1分47秒4の好時計で逃げ切ると、レース後には次のように語った。「僕は、ただつかまっていただけです。こんな楽に重賞を勝てるなんて凄い馬です」

 これには管理する藤沢和雄調教師も「上手に乗ってくれた」と笑顔を見せていた。そこで思い出したのだが、スピルバーグが本格化して秋の天皇賞(14年)を勝つ前に丸山騎手が乗ったことがあった。1年3カ月近い長期休養明けで1000万条件を6着という結果に終わったが、天皇賞を勝った後、藤沢和師は言っていた。「あの時、元気が大事に乗ってくれたおかげで、その後、馬がグンと良くなった」

 さて、今週のオークス。丸山騎手はフィリアプーラに騎乗し、コントラチェックを敵に回すことになる。どんな勝負が待っているのか、注目したい。(フリーライター)

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2019年5月17日のニュース