岩手競馬、89日ぶり再開 開場前には約200人の行列

[ 2019年3月24日 05:30 ]

再スタートを切った水沢競馬
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 競走馬から相次いで禁止薬物が検出された岩手競馬を運営する岩手県競馬組合は23日、昨年末から休止していたレースを水沢競馬場で再開した。

 岩手競馬の開催は89日ぶりで、今開催は31日までの計5日間(55レース)を予定している。岩手県調騎会会長の瀬戸幸一調教師(59=水沢)は「中止を挟んだことで今までの春開催とは違う雰囲気での再開」と話した。また、競走馬から禁止薬物が出たことの原因など、まだ不明な点が多いことに関しては「このままでいいのかという気持ちはあるが、競馬をやってもらいたいというファンの声を大事に、前に進むことを考えたい」とした。岩手競馬では厩舎関係者の手荷物検査を導入し、2月中旬から3月中旬にかけて出走予定馬約580頭の全頭検査を実施するなど、再発防止策に取り組んでいる。

 この日の入場者は2061人、売り上げは1億3777万4000円。雪が降る中、開場前には約200人が行列をつくった。同県花巻市から長女(7)と来た地方公務員赤崎雅之さん(50)は「本当に待ち遠しかった。久々のレースを楽しみたい」と再開を喜んだ。

 ▽岩手競馬の禁止薬物 昨年7月以降、水沢所属の4頭から相次いで禁止薬物のボルデノン(筋肉増強剤)が検出され、9月22日、11月10~12日、同17~19日の開催を休止。12月26日に新たに盛岡所属馬からボルデノンが検出され、再び12月30日~19年1月7日の開催を休止に。岩手県競馬組合は1月23日に容疑者不詳の競馬法違反容疑で県警に告発状を提出。原因究明と再発防止に取り組んでいる。

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2019年3月24日のニュース